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『和製漢字の辞典』未定稿集 巻一 |
110000
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W1 110102
W1a 110204
中国の簡化字もこの字で、『簡化字源』は「悠久的簡体字」として「《玉篇》:"万,俗萬字。十千也"。《干禄字書》:注"万"、 "萬"二字 "并正"。《集韻》:"万,数也。通作萬"」と引用し、また漢代の碑に見られることを示す。『宋元以来俗字譜』所収の『古列女傳』・『京本通俗小説』・『古今雜劇三十種』・『朝野新聲太平樂府』・『金瓶梅』など12種全てに同じ字形が見られる。 もちろん国字ではないが、和製異体字でもない。
W1b 110206
苗字に[木−(八−ノ)](えだおろし)がある。
W2 110302
[(勺−ノ)−丶+メ*一]ノ沢(うすのさわ)は、山形県東田川郡立川町の地名。『JIS X 0213:2000附属書6(規定)漢字の分類及び配列』(第4水準漢字集合)の「用例及び用例音訓(参考)」に「地名 ウス 山形県[(勺−ノ)−丶+メ*一]ノ沢(ウスノサワ)」とある。『米沢文庫本倭玉篇』に「ジン ウシ」、『玉篇略』に「チウ ウシ」、『同文通考』に「譌字 丑也」とある。『中華字海』に「音義待考。字出《ISO-IEC DIS 10646通用編碼字符集》」とあるが、国字ではなく、「丑」の異体字にすぎない。『大漢和辭典』に「チウ 丑の俗字」、『新大字典』・『大漢語林』・『大修館漢語新辞典』に「チュウ 丑の俗字」、『五十音引き講談社漢和辞典』・『岩波新漢語辞典第二版』に「丑の異体字」、『中文大辭典』に「丑之俗字」とある。web版では、[刃*一]の字形にしていたが、JIS補助漢字・JIS第4水準及び各辞典の字形を参考にして訂正した。
W2a 11501
『大漢語林』が「キ。喜の俗字。喜の草書体に基づく文字。七十七歳を喜寿というのは、この字が七十七にみえることによる。」として国字とする。喜の草書体に基づく文字であれば、[七*(十+七)]・[七*(七+七)]・[ヒ*(ヒ+ヒ)]などがあるにもかかわらず、[(切−刀)△七△七]のみ国字とするのは理由がない。喜寿の説明の「七十七に見える」というのであれば、[七*(十+七)]の方がより適切である。この字形が中国等の草書体にもないとすれば、喜の和製異体字とはいえるが国字ではない。『JIS X 0213:2000附属書6(規定)漢字の分類及び配列』(第3水準漢字集合)に「「喜」の字の草体[七*(七+七)]が「七十七」と分解できるところから」・辞事典」とあるが、「例示字体」・「用例及び用例音訓(参考)」中の字体ともに[七*(七+七)]であるのは、「「七十七」と分解できる」とするのは、「例示」とか「参考」とかいってみても不適切であることには間違いないと考えられる。「用例及び用例音訓(参考)」には「人名」として[七*(七+七)]代子(キヨコ)・[七*(七+七)]則(ヨシノリ)などがある。「嬉」など旁が「喜」になっている文字は、行書体・草書体を楷書化すれば、同様な字形になり、これらも同じ観点からすると国字とする辞書があっても不思議ではないが、そのような例は皆無である。具体例を示せば、『音訓引古文書大字叢』(異体字一覧)には、楷書体で[好−子+{七*(十+七)}]が「嬉」の異体字として出ており、『江戸版本解読字典』にも『絵入女文通宝袋』・『大日本永代節用無尽蔵』・『女消息往来』から「嬉」の行書体もしくは草書体で引用されているが、旁は全て「喜」のくずし方と同じである。
W3 110601
『文教温故』に「佛頂の省字」とある。
W4 111101
『世尊寺本字鏡』・『音訓篇立』に「ヒトリ」とある。
W5 111501
『日本人の作った漢字』が杉本つとむ著『西鶴語彙管見』を典拠に「ならぶ」意の国字とする。
W5a 112101
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「鳥坂城鶴[一*{勦−力+(骨旧字体−月+夫)}](とつさかのじょう つるのすごもり)享保6年11月初演」とある。『国字の字典』・『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』は「つる」を「鶴」とするが『歌舞伎評判記集成』の影印からすると「」が正しい。
120000
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W5b 120000
W5c 120301
『以呂波考』に「トキノ合字」、『大字典』に「トキと訓む。片假名トキの合字。」、『大辭典』に「トキ時(中略)〔[中+キ−口]〕は國字。トとキとの合字。」とある。現在はまず使われることがないと思われるが、明治時代には普通に用いられていた。
W5d 120302
『文教温故』に「[中+モ−口](トモ)」、『以呂波考』に「トモノ合字」、『大字典』に「トモと訓む。片假名トモの合字。」、『大辭典』に「トモ(中略)片假名トとモの合字。主に接續助詞のともの宛字に用ふ。」とある。とある。現在はまず使われることがないと思われるが、明治時代には普通に用いられていた。
W5e 120401
『以呂波考』に「ト云ノ合字」、『大字典』に「トイフと訓む。片假名トと漢字の云の合字。何々と云フの義なり。」、『大辭典』に「トユー(中略)トと云との兩字を合わせし國字。と云ふ。」とある。現在はまず使われることがないと思われるが、明治時代には普通に用いられていた。
W5f 120402
『大字源国字一覧』(仮名合字)に「ども」とある。
W6 121501
『世尊寺本字鏡』に「アヤシ」とある。
130000
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W7 130201
W8 130401
『学研漢和大字典』は「容器の中に食べ物のはいった姿を描いた象形文字。中国固有の丼(セイ)とは関係がない。」として国字とする。このような考え方にたてば、同形であっても意味的に中国のものと完全に異なる場合は、国字とされる可能性が高くなる。「椿(つばき)」など国訓とされる多くの文字について見直しが必要となるが、見直しが行われているようには見られない。「丼(どんぶり)」の字のみのようである。同書のハンディ版『漢字源』は同様の解説をしながら、国字とはせず、「日本語特有の意味」をあらわすマークをつけている。『漢語大字典』は、『説文解字』・『正字通』を典拠に「同"井"。」とするほか、『集韻』を典拠に「投物井中声。」とする。「どんぶり」は国訓である。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国の規格にもある。
W8a 130501
『国字の字典』が『譬喩尽』から狂言の名「どぶかっちり」を引き国字とする。
140000
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W8b 1401011
W8c 140102
『大字源国字一覧』(仮名合字)に「して(〆とは別字)」とある。明治時代までよく見られる字である。「〆」参照。
W9 140201
(3) 笹原宏之著『メートル法単位を表す国字の製作と展開』が『遠西醫方名物考』を引き「ゲレーン・グレーン」とする。『遠西醫方名物考』の秤量符にこの字があり、「一錢ヲ六十ニ分カチタル其一(中略)和蘭ニ是ヲ傑列印(ゲレイン)ト呼ブ。(中略)Gヲ以テ符號トス。故ニ是ヲ略シテ[氏−一]ニ作ル」とある。字形は、『遠西醫方名物考』にいうように「G」から作られたもので、『遠西醫方名物考』(大阪府立中之島図書館蔵本)によって示すと、親字にあるように第三画が第一画に接してはおらず、第二画に接している。第二画の撥ねと第三画で楷書体の「入」の字のごとくになっている。当辞典の親字の字形は、諸書に掲出されている字形によったが、『遠西醫方名物考』(大阪府立中之島図書館蔵本)を基準にするとかなり不正確なものといえる。正確な字形は、同書を見ていただきたい。同書には、当辞典に取らなかった「ポンド」などもある。ただ「ゲレイン」も含め、外来の単位記号を漢字体にしたものであり、国字と呼ぶべきものであるかは、いささか疑問である。1ゲレインは、1/480オンス(トロイオンス=31.103g)。約0.0648g。
W10 140301
『国字の字典』が『文教温故』を引き「声聞(しょうもん)」の意の国字とする。『同文通考』に「シャバ 佛氏娑婆二合ノ省字」とある。
W11 140501
『国字の字典』が『譬喩尽』から「[乃#木]頭(ずくにゅう)」と引き、「木菟入(ずくにゅう)・木菟(みみずく)入道」の意の国字とする。
W12 140801
『観智院本類聚名義抄』に「ナツ」とある。
150000
150001
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W13 150301
W14 150301a
『音訓篇立』に「アツマル」とある。「九+九」を参照。
W15 150501
『観智院本類聚名義抄』に「アツマル」とある。『伊京集』に「アツマル」とあり、『国字の字典』が「集まる」意の国字とする。「[九+九]・[旭−日+九]」をなお強めたものか。『音訓篇立』には「ヤム音 ツカム」とある。
W16 150601
『観智院本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「アシタ」とある。「旭(あした)」の異体字か。
W16a 4o0503
『線音雙引漢和大辭典』(国字)に「デンキ」、『大字典』に「國字 デンキ 電氣の二字を合したる俗字也。最近の字なれば廣く用ひず。」、『大漢和辭典』に「國字 でんき。電氣の二字を合せた俗字。」とあり、『国字の字典』も国字とする。
W16b 150901
『伊京集』に「イソキ」とあり、『国字の字典』が「急ぎ」の意の国字とする。
210000
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W17 210801
W18 211201
『漢字要覧』に「ヘクトアール」、『文字ノいろいろ』に「ヘクタール」とある。『国字の字典』は『漢字要覧』を典拠に「ヘクタール」の意の国字とするが、字形を[亜+百]と誤る。字形は『漢字要覧』のものを掲げた。『文字ノいろいろ』・『国字の字典』の偏は土偏などのように最終画を左から右へ跳ね上げる形である。100アールのこと。
W19 211501
『漢字要覧』に「サンチアール」、『文字ノいろいろ』に「センチアール」とある。『国字の字典』は『漢字要覧』を典拠に「センチアール」の意の国字とするが、字形を[亜+厘]と誤る。字形は『文字ノいろいろ』のものを掲げた。『国字の字典』の偏は土偏などのように最終画を左から右へ跳ね上げる形である。1/100アールのこと。
220000
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W20 220901
W21 220901a
『世尊寺本字鏡』・『音訓篇立』に「シルシ」とある。
W23 221101
『拾篇目集』に「ソムク」とある。
230000
230001
230002
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W24 230902
W24a 230201
『篇目次第』に「ツシ 无」とある。国字「辻」の異体字で、国字ということになるのだろうか。
W25 230202
『大漢和辭典』には「サン 傘の略字」とあるが、『廣漢和辭典』・『大漢語林』には同じ解説ながら国字とある。いずれも典拠がない。『偏旁冠脚の字典』・『大修館漢語新辞典』・『三省堂五十音引き漢和辞典』は「傘」の俗字、『大修館現代漢和辞典』は「傘」の別体、『現代漢語例解辞典』・『岩波新漢語辞典第二版』は「傘」の異体字、『全訳例解漢和辞典』は「傘」の略字、『漢字源』は「「今」の誤字。「傘」の略字。」とし、国字とはしない。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾の規格にもある。『龍龕手鑑』に「今」の異体字とある。国字とはいえないであろう。ただ「八十歳」を「[企−止+十]寿」というのは、日本的用法であろう。JIS補助漢字にある。
W26 230301
『漢語大字典』・『中華字海』に「會的簡化字」とあるが、『中華大字典』にはない。断るまでもなく、国字ではない。『簡化字源』に漢代の草書に大同小異の字形があるとあり、唐代にいたるまでの変遷が載せられており、元代の通俗小説からは、現代のものと変わらない字形の楷書が採字されている。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国・ベトナムの規格にもある。
W26a 230601
『拾篇目集』に「カリソメ イサヽカ」とある。
W27 230702
苗字に[企−止+里](かつ)がある。
W28 230802
大阪中之島図書館蔵『芝居番付目録』に「[今+年]豊年[花/浪]賑」とある。『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞*典』には、「[今+年]豊年[花+浪]賑(ことしほうねん なにわのにぎわい)文久元年8月初演」とある。
W28a 231101
『世尊寺本字鏡』に「フクム」とある。
W29 230201a
『観智院本類聚名義抄』に「俗[叶−十+七]字」とある。
W30 230302
『倭字攷』に「ワラハ 本朝俚諺」とある。『漢語大字典』が『字彙補』・『康煕字典』を典拠に「[休−木+少]的訛字」、『中華字海』が『字彙補』を典拠に「同[休−木+少]」とし、『廣韻』を典拠に「[休−木+少][休−木+少]」を「小子」とする。ほとんど漢字そのものである。
W31 230303
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』に「アム」とある。「人」と「川」の合字で、「浴(あ)む」意の国字か。
W32 230304
苗字に[休−木+己](たえ)がある。
W33 230305
苗字に[休−木+弓]田(かわた ひきた)がある。「低」の異体字[休−木+弖]のなお転じたものか。
W33a 230306
『音訓篇立』に「休−木+乏 ウカフ カラ [休−木+之]作」とある。[休−木+乏]参照。
W34 230401
『中華字海』は『白虎通』から引用し、「音義未詳」とする。『漢語大字典』は、同じ『白虎通』を典拠に、「〔伝伝〕行不休貌。」とする。日本の文字とは関係ないと考えられる。「傳」の和製異体字との別字衝突か。『漢韓最新理想玉篇』に「傳略字」とあるのは、日本の用法が伝わったものか。中国・台湾の漢字規格にもある。
W35 230402
苗字に[休−木+勾]坂(さぎさか)がある。
W36 230403
苗字に[休−木+匂]坂(さきさか・さぎさか)がある。
W37 230404
韓国国字とされることがあるが、「佛」の異体字として『字彙補』など中国の字書にあり、漢字である。『異體字辨』などの江戸期の異体字資料に見られるほか、古壮字にも同義であり、中国の影響を受けた漢字圏諸国共通の「佛」の異体字と考えられる。
W38 230405
『国字の字典』が『大字典』から「せ つま おっと」と引き、国字とする。『漢語大字典』が『改併四聲篇海』を典拠に「同"夫"」とする。国訓でもなく、漢字そのものか。
W39 230406
苗字に[休−木+弖]田(ひきた)がある。「弖・[休−木+弖]・[石+弖]」はそれぞれ「[砥−石]・低・砥」の異体字で、国字ではない。『色葉字類抄(永禄八年写二巻本)』に「カタフク」また「タル」、『音訓篇立』に「テイ音 チ音 タヒラカニ イタル ヒク カタフク タル ミシカシ タキヒク」とあり、「低」は「タル カタフク」とある。『音訓篇立』の注文からも「低」の異体字であることがうかがえる。「弖」・[休−木+弓]参照。
W40 230407
『観智院本類聚名義抄』・『鎮国守国神社本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「モテアソフ」とある。『中華字海』が『龍龕手鑑』を典拠に「音元義未詳」とする。国字ではない。
W41 230408
『音訓篇立』に「ウカフ」とある。
W42 230409
『観智院本類聚名義抄』に「ウカフ ウカウ」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「ウカヽフ」、『篇目次第』に「不審 ウカフ 无」、『音訓篇立』に「ウカフ カラ [休−木+之]作」とある。「窺(うかが)う」意の国字か。[休−木+之]も『中華字海』などにない。
W43 230501
『観智院本類聚名義抄』・『鎮国守国神社本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』に「カト石」、『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「カナ石」とある。『中華字海』には「音義待考。字出《ISO-IEC DIS 10646通用編碼字符集》」とある。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾の規格にもあるが、『中華大字典』・『中文大辭典』・『臺語大字典』・『漢語大字典』などになく、中国・台湾での意味用法等は未詳である。
W44 230602
『国字の字典』が『文教温故』を引き「西仏」の意の国字とする。『観智院本類聚名義抄』・『鎮国守国神社本類聚名義抄』に「ユク」、『字鏡鈔』に「火季反 ユク」、『篇目次第』に「サ反 ユク」とある。『漢語大字典』が『改併四聲篇海』を典拠に「音似。像」、『中華字海』が『字彙補』を典拠に「同似」とする。『大漢和辭典』には、「カ 價に同じ。」とのみあり、『改併四聲篇海』や『字彙補』の参照はそれほど徹底していないことがわかる。『観智院本類聚名義抄』などの「ユク」の訓があるものは、「価」の「にんべん」を「ぎょうにんべん」にした文字の異体字、常用漢字の「価」は「價」の異体字から採用されたものといずれも意味的にも字源的にも異なると考えられるが、国字とするのは問題がある。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国の規格にもある。
W45 230603
『大字源』が『国字の字典』にある「価」を「西佛」の省字として誤って活字化したものか。この字形はこの意味では、本来存在しないものである。『中華字海』が『重編国語辞典』を典拠に「同[休−木+介]」とする。
W46 230604
『観智院本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「トル」、『字鏡集白河本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「トモ」、『音訓篇立』に「ホツ音 コロシトル」とある。前者は「俘」の、後者は「休−木+孛」の異体字であろうか。『国字の字典』は『法華三大部難字記』を引いて「舎人子(とねりこ)」の意の国字とする。
W47 230605
『観智院本類聚名義抄』に「俗企字」とある。
W48 230606
『国字の字典』に「はたらく」意の国字とあるが、韓国でも「陳述書」の意の国字とされる。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・韓国の規格にもある。中国の規格は、この韓国の文字を入れたもので、中国独自の意味があるわけではない。笹原宏之著『位相文字の性格と実態』に「1933年創業の潟}ンテンの創長横田辰三氏が『頭を使ってこそはたらくといえる』という信念から改造した新たな国字である。社章・社訓・著書にも使われ、[休−木+考]くなどのほか、[休−木+考]動という音さえもあるため文字といえる」とある。『中華字海』には「音義待考。字出《ISO-IEC DIS 10646通用編碼字符集》」とある。
W48a 230607
『音訓篇立』に「ノソム」とある。
W49 230703
『和爾雅』に、「倭俗ノ制字」として「ヲモカゲ 面影ノ字佳シ」、『異體字辨』に「オモカゲ」、『和漢三才圖會』に「ヲモカケ 爲面影之訓」、『同文通考』に「ヲモカゲ」、『書言字考節用集』に「ヲモカケ 本朝俗字」、『和字正俗通』に「ヲモカケ」、『國字考』に「オモカケ 万葉集には面影と出り(中略)いと近き代に造(下略)」、『倭字攷』に「オモカケ 和爾雅」、『漢字の研究』(我國にて制作したる漢字)に「オモカゲ」とある。中国の漢字規格にあり、『漢語大字典』は梁啓超の『中国歴史研究法』を引くが、日本字とする。『中華字海』は、同じく梁啓超の『中国歴史研究法』を引き、「音帝。相似」とするが、日本字とはしない。『古壮字字典』に「同伴」の意であるが、典拠もなく、詳しいことはわからない。国字としていいだろう。『小学館国語大辞典』に「おもかげ【面影・俤】(中略)7 香の名。質は伽羅(きゃら)。においは蘭奢待に似て火末(ほずえ)は薄い(名香目録)。(下略)」とある。国字とは考えられるが、『講談社中日辞典』に「1弟に同じ。2人名用字」とある。『大漢和辭典』は『和漢三才圖會』を典拠に字義をとくほか、「俤影 オモカゲ」という使用例をあげる。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国の規格にもある。
W50 230704
明治5年11月14日付け東京日々新聞に「[馬+車]と俥の文字」の見出しで「方今文明の際凡そ事簡易にして、明解なるを尊ぶ、因って爾後馬車を[馬+車]と書し、人力車を俥と書し、文書往復し、文路の諸君それ之を記せよ。大簡堂主人誌。」とある。これによって人力車の意味で使われ始めたのは、人力車が発明された明治2年からこの記事の明治5年の間であることがわかる。中国で使われる船上動力機器の簡称としての用法は、『漢語大詞典』が引く1975年10月14日の『解放軍報』が初出もしくはそれに近いもので、それを使う機関士の尊称としての用法はなお新しいと考えられる。始期が明らかでないが仏教で(儀軌)の略字としても用いられており、誤字とはされるが『令集解』にも使われている(新訂増補國史大系『令集解』第二286ページ頭注に「俥[孫−系+亥]、印本作陳訴」とある)ことも考慮しなければならない。中国象棋の駒の名称の一つとしての用法は、増川宏一著『将棋の起源』に「13世紀頃以後は敵味方の駒の表記が異なり、一方は相、師、仕、俥、[休−木+馬]、炮、兵で、他方は象、将、士、車、馬、砲、卒になっている。」とある。そうすると国字とはいえなくなる。国訓とするのが適切であろう。なお、尾崎紅葉が作ったとする俗説があるが、明治5年でも紅葉は6歳であり、まともな検討の余地がないのは当然のことである。『漢字の研究』(我國にて制作したる漢字)に「ジンリキ」、『大字典』に「國字 クルマ 人力車 會意 最近の國字にして人力車のこと。」、『新修漢和大字典』(國字)に「くるま」、『新大字典』に「国字 〔会意〕 くるま。人力車。明治時代にできた国字で、人力車のこと。」、『大漢和辭典』に「國字 くるま。人力車。」、『廣漢和辭典』・『大漢語林』に「国字 くるま。人力車。」、『漢語林』・『旺文社漢字典』に「国字 くるま」など、いずれも同様な解説で、仏教略字や中国象棋の駒としての用法を知らないが如く取り扱っていない。現代中国での新しい用法は別として、位相的に使用範囲が限定されるといってもこの2つの用法は、無視すべきではない。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国の規格にもある。
W51 230705
丹羽基二著『日本苗字大辞典』などに多くの苗字があげられているが、「俣東(のなみ)」以外は「また」と読む。『倭字攷』に『古事記』などを典拠に「マタ 股」とあり、『国字の字典』が「又」の意の国字とする。笹原宏之著『異体字・崩し字に字源俗解を介した漢字の国字化』に「国字は元来、日本で作られた漢字をさす。しかし、漢字の異体字や行書体・草書体が日本で楷書として固定化したため国字とよばれるようになったにすぎないものがある。各氏が説く「俟」>「俣」「[俣−天+矢]」などの説が知られる」とある。『原本玉篇』を簡略化して作られたといわれる『篆隷万象名義』もこの字形であり、書写の影響も否定はできないが、中国から入ってきた当初からこの字形であった可能性もある。『観智院本類聚名義抄』に「疑輔反 太 マタ マツ」、『運歩色葉集』に「マタ」、『篇目次第』に「牛矩切 キュ反 ク反 ヲホキナリ」、『音訓篇立』に「ク音 マタ イタム マツ」、『合類節用集』に「二俣 ふたまた」とある。『漢語大詞典』や『漢語大字典』にあるが、[休−木+呉(旧字体)]の新字体である。この変化も日中ともに見られ、『篇目次第』の注文、『音訓篇立』の音注は、この字をあらわしているといえる。笹原宏之氏の言われる変化のみならず、この変化も考えられることから、和製異体字とも言い難いことになる。『大字源』に「一説に[休−木+呉(旧字体)]の字形の誤り伝わったものともいう。」とあるが、『全訳漢辞海』には「国字 語義 一《名》1また。川や道、ものの分かれ目。 」とある。『漢語大詞典』や『漢語大字典』を幾度となく引き直して定稿としたという『全訳漢辞海』が「呉」の異体字としてこの字の旁の字形で存在することをふれながら、『漢語大詞典』や『漢語大字典』に「俣」の字があることにふれないのは、なぜであろうか。ただこのことは他の辞書にもいえることで、『学研漢和大字典』・『廣漢和辭典』などの編修の古いものはおろか、『旺文社漢字典』・『岩波新漢語辞典第二版』・『現代漢語例解辞典』・『大修館漢語新辞典』・『学研全訳用例漢和辞典』・『三省堂五十音引き漢和辞典』などの編修が新しい漢和辞典にも共通している。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾・韓国の規格にもある。[俣−天+矢]参照。
W52 230706
『法華三大部難字記』に「タシナミ・キワメタリ」とあり、『国字の字典』が国字とする。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾の規格にもあるが、『中華字海』には「音義待考。字出《ISO-IEC DIS 10646通用編碼字符集》」とあり、『中華大字典』・『中文大辭典』・『臺語大字典』・『漢語大字典』などになく、中国・台湾での意味用法等は未詳である。
W53 230707
『音訓篇立』に「ノコキリ」とある。漢字本来の意味は、「くるしむ・せむし」などで、この意味はない。国訓と考えられる。『JIS X 0221-1:2001(ISO/IEC 10646-1:2000) 』の中国・台湾の規格にある。
W54 230708
『観智院本類聚名義抄』に「クヒ」とある。「杭・株」の意の国字か。『音訓篇立』には「クワン音 クエン音 クシ」と音注があるが『中華字海』などにない。
W55 230709
『法華三大部難字記』に「フ トリコ」とある。『中華字海』などにないが、「フ」の音が付けられているところをみると、「俘」の異体字であろうか。
W56 230710
苗字に[休−木+芳]島(しかま しがま かしま)がある。
W57 230803
『中華字海』に「同儉。見日本《常用漢字表》」とある。また「剣 同劍。字見《宋元以来俗字譜》」とある。このことから和製異体字ではないことが類推できる。台湾の漢字規格にもある。
W58 230801
『大漢和辭典』に「國字 また。俣に同じ。」、『廣漢和辭典』に「国字 また。=俣。」とあるが、いずれにも典拠はない。『中華字海』が『宋元以来俗字譜』を典拠に「同侯」とする。『異体字・崩し字に字源俗解を介した漢字の国字化』に「国字は元来、日本で作られた漢字をさす。しかし、漢字の異体字や行書体・草書体が日本で楷書として固定化したため国字とよばれるようになったにすぎないものがある。各氏が説く「俟」>「俣」「[俣−天+矢]」などの説が知られる」とある。中国では「侯」、日本では「俟」の異体字ということで、別字衝突であろう。『大漢語林』には「また。俣と同字。」、解字に「国訓で、中国のまつの意味の俟の字形を変え、またの意味を表す。」とある。『大漢語林』の「俟」には、国訓の表示はない。「俟」の字形を[俣−天+矢]に変え、「また」の訓をつけたということであろう。異体字に新しい訓を付け加えたものを国字とするという『大漢語林』の立場をあらわしているといえる。当辞典では、日本での「俟」から[俣−天+矢]への変化の方が、中国での「侯」からの変化より先であるということがわかれば、和製異体字とするが、後ということになれば、別字衝突であっても、国訓とする。[俣−天+矢]の中国の例より古い例をご存知の方は、ご教示いただきたい。『大字源』は、巻末の『国字一覧』にも「俣」のみで[俣−天+矢]を載せない。「俣」との異体字関係を解説するためにも必要かと思われるが、『五十音引き講談社漢和辞典』・『現代漢語例解辞典』・『旺文社漢字典』・『全訳漢辞海』・『新版漢語林第2版』・『学研全訳用例漢和辞典』・『三省堂五十音引き漢和辞典』にもない。『漢字源』には「コウ 意味 侯に同じ。」、日本語特有の意味として「{名}また。俣に同じ。」、解字として「もと侯の俗字。」とする。簡にして要を得た解説といえる。『大修館漢語新辞典』は「国字 また 俣と同字。」とし、「侯」との関係についてはふれない。『新大字典』には「国字 また(名)。」とのみあり、「俣」との異体字関係にもふれない。『岩波新漢語辞典第二版』は「俣」の解説の中で異体字としてあげるのみである。JIS第4水準にある。「俣」を参照。
W61 230806
『観智院本類聚名義抄』・『鎮国守国神社本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』・『音訓篇立』に「ウツス」とある。
W62 230807
『音訓篇立』に「サイミ」とある。「菜味」の意の国字であろうか。あるいは、麻織物の一種「細美」のことであろうか。
W63 230808
『観智院本類聚名義抄』の仏教系などの文字を集字したところにあるが、注文がない。『中華字海』などにないが、漢字と考えられる字も同じ箇所にあり、仏教の内典などでしか用いられなかったため字書に載らなかった文字かもしれない。おそらく国字ではないだろう。
W63a 230809
『音訓篇立』に「ノソム」とある。
W63b 230810
『音訓篇立』に「ノソム」とある。
W64 230901
国字とされることもあるが、韓国南部の旧国名「伽[休−木+耶]」に関係する事物(伽?琴・伽?山など)に用いられる韓国国字である。『漢語大字典』に「〔伽?琴〕朝鮮樂器名」、『大漢和辭典』に「ヤ 伽[休−木+耶](カヤ)は、任那(ミマナ)の古い呼び名。古代、朝鮮半島南部にあった国の名。伽羅」とある。
W65 230903
苗字に古[休−木+飛](ことび)がある。
W66a 230905
『音訓篇立』に「アフク」とある。
W67 230906
『伊京集』に「ハヤラス」とあり、『国字の字典』が「流行らす」意の国字とする。『改訂新版古本節用集六種研究並びに総合索引』の索引は[休−木+單]と翻刻する。この字あるいは[休−木+草]の異体字か。
W68 231001
『観智院本類聚名義抄』に「ハヤウス」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』に「ハヤラス」とある。『篇目次第』にもあるが、注文がない。『字鏡集白河本』は、4画の草冠である。[俣−天+早]参照。
W69 230907
『観智院本類聚名義抄』に「クツカヘル」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「クツカヘス」、『字鏡集寛元本』に「クツヘス」とある。『字鏡集寛元本』は「クツカヘス」を書写時に誤ったものか。『伊京集』に「クツガヘス」とあり、『国字の字典』が「覆す」意の国字とする。
W71 230909
『篇目次第』に「ソクツケシ 无」とある。「フクツケシ」の誤りか。「フクツケシ」であれば欲が深いこと。
W72 230910
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「フクツケシ」とある。「フクツケシ」は欲が深いこと。
W73 230911
笹原宏之著『国字と位相』に「渡辺淳一『うたかた』に気[休−木+怠]いと使われている。」とある。「怠」の個人的な異体字のようにも考えられるが、『観智院本類聚名義抄』に「[休−木+(公*心)] [休−木+空] キハム マレリ [休−木+怠] 上字誤作歟」とある。
W74 230912
岩波文庫版『日本永代蔵』に「仇」の異体字とある。『漢字百科大事典』は井原西鶴の『日本永代蔵』から「あだ」と引く。『漢語大字典』に「地名。姓。」、『中華字海』に「音風 地名。見《広韻》。」とある。井原西鶴の個人的な用字法とも考えられるが、広い意味で国訓といえるか。
W75 230913
『皇朝造字攷』に「佐桃」とある。典拠とされる『新撰字鏡享和本』のほか『新撰字鏡群書本』・『新撰字鏡天治本』も木偏である。『皇朝造字攷』は木部の中に人部と注記してこの字を置く。何か別意があるのか、不明である。
W77 231002
『観智院本類聚名義抄』・『伊呂波字類抄(早川流石写)』に「イヤシ」とある。「卑し・賤し」の意の国字か。
W78 231003
苗字に[休−木+(大*言)](せん)がある。
W79 231004
『観智院本類聚名義抄』・『鎮国守国神社本類聚名義抄』に「ツカヒ人」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』・『音訓篇立』に「ツカヒヽト」、『字鏡集白河本』に「カ ツカヒヽト」とある。「使人(つかひひと)。召使。使者。」の意の国字か。
W79a 231005
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』・『字鏡集白河本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「フクツケシ」とある。「フクツケシ」は欲が深いこと。
W80 231102
働(かせぎ)は、岡山県和気郡和気町の地名。『文明本節用集』・『饅頭屋本節用集』・『増刊下学集』・『弘治二年本節用集』・『早大本節用集』・『天正十七年本節用集』・『天正十八年本節用集』・『合類節用集』・『書言字考節用集』・『異體字辨』・『和字正俗通』・『漢字の研究』(我國にて制作したる漢字)に「ハタラク」、『明応五年版節用集』・『大谷大学本節用集』・『運歩色葉集』に「ハタラキ」、『伊京集』に「ハタラク トウ」、『黒本本節用集』に「ハタラク 人―」、『永禄二年本節用集』・『堯空本節用集』・『両足院本節用集』に「[巷−己+土] ハタラク 動 働 訛」、『運歩色葉集』に「ハタラキ 動 同」、『合類節用集』に「ハタラク 又[持−寺+養]同」、『同文通考』に「ハタラキ 活也動也」、『國字考』に「ハタラキ 古本節用集に見え(中略)人動乃意にて作れるものにてこれ又近き代の文字なるへし」、『倭字攷』に「ハタラキ 運動 和爾雅 続和漢名数 从人从動、会意也」とある。『和爾雅』には、「倭俗ノ制字」として「ハタラキ 動ノ字或運ノ字ヲ用宜」とある。『観智院本類聚名義抄』で「ハタラク」の訓があるのは「跳・[魚+各]」のみで「働」の字はない。このごろには「働」の字はまだなかったのであろうか。『中華大字典』・『中文大辭典』などに「日本字」とある。『字鏡抄』に「リョウ リャク 掠 俗 トフ ハコ ノリ コハシ カスム ウハウ カタム アツム ウツ」とあるのは別字を書写時に誤ったものか。『辞書にない「あて字」の辞典』が、梶井基次郎『書翰』・永井荷風『荷風随筆』から「自働車」と引用し「=自動車」、長谷川四郎『張徳義』から「自働的」と引用し「=自動的」とする。『運歩色葉集』に「ハタラキ 動 同」とある用法が、かなり近い時代まで残っていたことがわかる。このような事例に対して『大系漢字明解』に、「ドウ ハタラク 動の俗字なり。勞働、自働は勞動、自動なり。」とある。これらからすると、国字として作られたものではなく、「動」の和製異体字としてできたものが、「労働・働く」などの場合にのみ用法が残り、国字と考えられるようになったものとも考えられる。『中華字海』に「同"僮"。見《日文漢字対照表》。」とある。中国・台湾の漢字規格にもある。
W81 231103
苗字に[休−木+亀]井(かめい)がある。
W82 231104
『字鏡鈔』に「イタワシ」、『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「カウ イタワシ」、『篇目次第』に「イタハシ 无」、『音訓篇立』に「イタハシ」とある。「労(いたは)し」の意の国字か。
W83 231105
『国字問題十講』に「『東京毎夕新聞社』の懸賞で一等に当選した飛行機の意を表す文字」とある。この文字は『龍龕手鑑』にあり、このような文字が当選することは問題がある。「男*(男+男)」参照。
W85 231107
『観智院本類聚名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡集白河本』・『字鏡集寛元本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』・『篇目次第』に「ナリハヒ」とある。「人」が「常」日頃行うこと「生業(なりわい)」の意をあらわした国字か。
W86 231201
『観智院本類聚名義抄』に「俗[方+長]字」とある。「張」の異体字か。
W86a 231108
『音訓篇立』に「フクツケシ」とある。「フクツケシ」は欲が深いこと。
W87 231202
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集白河本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「ヲヒラカナリ」、『字鏡集寛元本』に「タヒラカナリ」、『篇目次第』に「ヲヒラカナリ 无」とある。「タヒラカナリ」が正しいか。
W87a 231203
白土三平の忍法秘帖シリーズ第2巻に『[村−寸+色][射−寸+黒(旧字体)][休−木+黒(旧字体)][泳−永+黄]』がある。益山健氏のwebページ中の「巷で見かける変わった文字達」に「「イシミツ」と読む忍者文字として作者(白土三平)が作字したもの」とある。JIS第4水準にある。
W88 231204
JIS補助漢字にある文字であるが、日本規格協会の『JISハンドブック ハードウェア篇』が音義未詳とする。『中華字海』に「同仙」とある。「仙」の異体字である。『JIS X 0213:2000附属書6(規定)漢字の分類及び配列』(第3水準漢字集合)の「用例及び用例音訓(参考)」に「「人名」セン[休−木+(票−示+舛)]治(センジ)」とある。
W88a 231301
『黒川本色葉字類抄』に「ホノホ」とある。
W89 231401
「休−木+(西*國)」に同じ。青森県上北郡東北町[休−木+(西*國)]沢(ほとけざわ)を[休−木+(西*国)]沢とも表記する。
W90 231402
「休−木+(西*国)」がこの字形となることがある。『JIS X 0213:2000附属書6(規定)漢字の分類及び配列』(第4水準漢字集合)の「用例及び用例音訓(参考)」に「地名 ホトケ [休−木+(票−示+国)]沢(ホトケサワ)」とある。江戸時代に中国から入った[休−木+(西*國)]の異体字であり、国字でないのは明らかであるが、編修の新しい・『岩波新漢語辞典第二版』・『大修館漢語新辞典』・『漢字源』が、国字とするのは残念である。[休−木+(西*國)]参照。
W91 231403
『音訓篇立』に「ウレフ ウルフ」とある。
W93 231502
『歌舞伎評判記集成・役者福若志』に「物[似+眞]鸚鵡鳥(ものまねおおむのとり)」とある。
W94 231503
『観智院本類聚名義抄』に「俗儡字」とある。
W95 231504
『観智院本類聚名義抄』に「ウルフ」とある。『字鏡鈔』に「心」の第1画がない字形(あるいは「正」か「止」を崩した字形)で「ウルフ」とある。
W96 231601
『篇目次第』に「カウ カタトル ハナヒル」とある。「ハナヒル」は、くしゃみをすること。
W96a 231602
『伊京集』に「アタ」とある。「讐」もしくは「仇」の異体字か。
W97 231701
([休−木+(西*國)]沢 ほとけざわ)は青森県上北郡東北町の地名。『書言字考節用集』に「ホトケ 支那ノ俗字」とある。国字とされることがあるが、「休−木+(西*国)」とともに「[休−木+天]・[休−木+西]・[休−木+(西*大*明)]・[休−木+(西*域*哲)]」などと同じく、佛の異体字の一つにすぎず、この字形自体も中国で作られたことがわかる。笹原宏之著『佛の一異体字[休−木+(西*國)]について』にも詳しい。
W98 231702
[休−木+(西*國)]がこの字形となることがある。
W99 231801
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「[休−木+雙]娘山崎通(ふたりむすめ やまざきがよい)寛保2年12月初演」とある。
W100 231901
『字鏡鈔』・『字鏡集白河本』・『字鏡集(大阪府立中之島図書館本)』に「サカシ マカト」とある。『篇目次第』に「サカシ マコト 无」とある。「賢し」などの意の国字か。
W101 232301
『法華三大部難字記』に「タカフ」とある。「違う」意の国字か。
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