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[小説 時] [107 無駄]

107 無駄

 不満なんでしょう?
 いや。満足しているよ。多分、これ以上は望めなかったろうな。
 嘘付き。
 こうなることは分かっていたよ。
 そうでしょう?
 何が?
 不満なんでしょう?
 こんなことになるとは想像もしていなかった、・・・それは確かだよ。でも、それでも良しとしたんだ。
 無理矢理ね。・・・でも、本当に諦められるの?
 できないかもしれないね。
 ほら、そうでしょう?・・・だったら無理ね。・・・取り消しても良いわよ。
 何を?
 今したばかりの約束、・・・。
 どうして?
 どうしても、・・・。
 やっと此処まで辿り着いたのに?
 そう、やっとだったわね。
 折角の結論が、無駄になるよ。
 とても残念だけど、それでも構わないわ。
 どうして?・・・どうして急にそんなことを言い出すのか、さっぱり理解できないね。
 どうしてなんでしょうね?
 理由があるんだろう?
 そうね。・・・あるわ。
 聞きたいね。
 聞かないで、・・・。
 それじゃ解らないよ。
 それでも良いわ。
 少しも良くはない。
 どうしても聞きたい?
 どうしても、・・・。

-Mar/22/1998-

・・・つづく・・・



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