[小説 時] [172 後悔] |
172 後悔
大夫良さそうだな。悪くはない。 少しでも物が咽喉を通るようなら、取り敢えずはそれだけでも良かったよ。 悪くはないが、頭が痛い。 あれだけのことがあって、まだ数時間だよ。・・・それが当然だろうね。 何から始めて良いのか、それが、解らない。 心配しなくても、差し当たってのことなら警察が決めてくれるさ。 そう、・・・今は、自分で決めなくても済むなら、それだけで感謝したい気持ちだよ。 長かったな。 終わってみれば、そうでもないさ。だが、こんなことは、もう、うんざりだね。 確かに、こんなこと、だ。そのことに、もう少し早く気が付いて欲しかったよ。そうすれば、今とは幾らか様子が違っていただろうな。・・・少なくとも、・・・。 そうだな。少なくとも、・・・そうだったろうな。 後悔は、していない? 今はまだ、そんなことを考える余裕がないよ。何しろ、どうして此処にいるのかと云うことだって、良く分からないんだから、・・・。全く、間の抜けた話だね。 そんなことは心配しなくても、もうすぐ分かるさ。 そうだと良いね。 -Jan/22/2000-
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