【日本語を読むための漢字辞典】 『四字熟語の辞典』
『新明解四字熟語辞典』(三省堂)・『これで充分四字熟語』(日本文芸社)・『中国古典名言辞典』(講談社)・『故事・俗信ことわざ大辞典』(小学館)・『実用新ことわざ辞典』・『新編格言ことわざ辞典』(むさし書房)などから面白いと思うものを選び、語感を失うことなく、現代風にアレンジしたり、ジテン・フェチ風解説を試みたので、まじめに受け取らないように。
まだまだ少ないが、徐々に増やしていくので、こうご期待。
[ 曖昧模糊(あいまいもこ) ]
はっきりとわからず、ぼんやりとしていること。人間誰しも小さいときの記憶は、曖昧模糊としているが、人類についても同様で、歴史時代に入っても初めの頃のことは曖昧模糊としている。
[ 青息吐息(あおいきといき) ]
非常に困ったときや、きわめて苦しいときに出るため息のことから、そのような状態にあることもいう。長引く不況下で、青息吐息の企業が増え、雇用情勢も悪化している。
[ 悪戦苦闘(あくせんくとう) ]
手強い相手との苦しい戦いのこと。また、困難な状況の中で努力を重ねること。広大な四字熟語の世界を前に悪戦苦闘する。
[ 悪口雑言(あっこうぞうごん) ]
口汚くあれこれ悪口を言うこと。建設的な意見を伴わない評論は、単なる悪口雑言と何ら変わりがない。
[ 蛙鳴蝉噪(あめいせんそう) ]
無駄な言い回しが多い内容に乏しい文章や騒がしいばかりで役に立たない議論のこと。蛙鳴蝉噪なばかりで、あまり役に立たないと思われる「現代おもしろことわざ辞典」のミニ版を『雑学の鉄人』に入れているが、くだらないという意見がないのは不思議である。
[ 阿諛追従(あゆついしょう) ]
気に入られるために、おもねりへつらうこと。阿諛追従するような人を信じては、いつ裏切られるかわかったものではない。
[ 安心立命(あんしんりつめい) ]
身も心も天命にゆだね、何事にも動揺しないこと。安心立命の境地を求めてきた信者をだました教祖が逮捕されたのは当然の報いである。
[ 暗中模索(あんちゅうもさく) ]
どうやって良いか、手がかりもわからないまま色々やってみること。暗中模索で始めたホームページが、思ったより人気がでると嬉しいものだ。
[ 唯々諾々(いいだくだく) ]
出典は、『韓非子』。人の主張や意見を無批判に受け入れ、それに従うこと。怒鳴り散らすだけのワンマン社長も困るが、唯々諾々の社長では、会社は倒産してしまう。
[ 意気軒昂(いきけんこう) ]
意気込んで、元気や勢いがあること。雑誌にサイトの掲載が続くと、ますます意気軒昂に新しいサイトづくりに励んでしまう。
[ 異口同音(いくどうおん) ]
出典は、『宋書』。大勢の人の意見や考えが一致すること。自分が作ったものの出来ばえを異口同音にほめられると誰しも悪い気はしないものだ。
[ 一意専心(いちいせんしん) ]
出典は、『管子』。一つのことに集中して、そのことだけに専念すること。ジテン・フェチも一意専心に辞書づくりしている。
[ 一言居士(いちげんこじ) ]
何事につけて、一言意見を言わないと気のすまない人のこと。ことわざの鉄人のようなページを作っていると、一言居士だといわれても仕方がない。
[ 一日千秋(いちじつせんしゅう) ]
一日が千年にも感じられるほど、非常に待ち遠しいこと。雑誌紹介のメールが来ると、ジテン・フェチは一日千秋の思いで、雑誌発売日を待ってしまう。
[ 一挙両得(いっきょりょうとく) ]
一度にふたつの利益が得られたり、目的がかなえられたりすること。ホームページづくりは、作ること自体が楽しく、雑誌に掲載される喜びも得られる、まさに一挙両得である。
[ 一生懸命(いっしょうけんめい) ]
「一所懸命」の変化したもの。武家社会の時代、武士は領地を与えられる代わりに君主に忠誠を誓った。与えられた一所(ひとところ)の領地を命懸けで守るという意味で、「一所懸命の地」と読んだ。この意味が薄れて、「いっしょ」を「いっしょう」と呼ぶようになって「一生懸命」と変化したものであるが、最近は誤用とする辞書もないと思われる。
[ 一所懸命(いっしょけんめい) ]
出典は、『庭訓(ていきん)往来(おうらい)』。「一生懸命」の本来の言い方。武家社会の時代、武士は領地を与えられる代わりに君主に忠誠を誓った。与えられた一所(ひとところ)の領地を命懸けで守るという意味で、「一所懸命の地」と読んだ。このことから、一所懸命という言葉が生まれた。
[ 一進一退(いっしんいったい) ]
状況が良くなったり悪くなったりすること。辞書によっては、「進展しないこと」と付け加えるが良くない。一進一退の病状などと使うことが多いが、病気が進むといえば、病気が悪くなることであるから、「状況が良くなったり悪くなったりで進展しない」と解説したのでは、病気が悪くなるのを期待しているかのことになってしまいかねない。
[ 一心不乱(いっしんふらん) ]
出典は、『阿弥陀経』。一つのことをわき目もふらず集中してやること。辞典編修も一心不乱にやってこそいいものができる。
[ 一朝一夕(いっちょういっせき) ]
一日二日のわずかな間のこと。人気ページは、一朝一夕にはできない。積み重ねが大事である。
[ 一知半解(いっちはんかい) ]
少しかじっただけで本当のことは何もわかっていないこと。「当用漢字・常用漢字新字体・簡化字ルーツの辞典」の著者のジテン・フェチようなもの。半可通とも言う。
[ 韋編(いへん)三絶(さんぜつ) ]
出典は、『史記』。とじひもが3回も切れるほどくり返し熱心に本を読むこと。韋編三絶というが、『和製漢字の辞典』の編集に当たっては、『国字の字典』2冊がバラバラになり、3冊目を使用している。
[ 烏合之衆(うごうのしゅう) ]
カラスの集まりのように統制を欠いた秩序のない集団のこと。いくら敵に倍する人数がいても、烏合之衆では精鋭の軍隊相手ではひとたまりもない。
[ 海千山千(うみせんやません) ]
多くの経験を積み、物事の裏側に通じてずるがしこいこと。海千山千の人を相手にするときは、嘘をついているのではないかとよほど気をつけないと、簡単にだまされてしまう。
[ 雲散霧消(うんさんむしょう) ]
雲が飛び去ったり霧が消えたりするように、物事が跡形もなく消えてしまうこと。電子化されたデーターは、一瞬で雲散霧消してしまうことがある。
[ 永久不変(えいきゅうふへん) ]
いつまでたっても何も変わることがないこと。永久不変の真理とか美とか良い意味に使う。
[ 栄枯盛衰(えいこせいすい) ]
家や人が栄えたり衰えたりすること。中国の歴史は、民族と王朝の栄枯盛衰の歴史とも言える。
[ 会者定離(えしゃじょうり) ]
会ったものは必ず別れる定めにある。この世のはかないことをいう。会者定離とはいうが、数日前に一緒に会食して元気なところを見ている人が亡くなったと聞くと、この世とは、あまりにはかない物だと感じてしまう。
[ 円満具足(えんまんぐそく) ]
十分満ち足りて不足がなく、また人柄が円満で、穏やかであること。不足を感じることにこそ進歩があるのであり、十分満ち足りて円満具足な人ばかりであると、争いもないかわりに社会に進歩もない。
[ 遠慮会釈(えんりょえしゃく) ]
言動を慎み相手の気持ちを思いやることをいうが、普通「遠慮会釈ない」と否定的に用いる。ジテン・フェチが作った辞典は、善意からでたものであれば、遠慮会釈ない批評も甘んじて受けるが、評論のための評論のような物は拒絶する。
[ 温厚篤実(おんこうとくじつ) ]
性格が穏やかで誠実なこと。ジテン・フェチも一言居士をやめ、温厚篤実といわれるようになった方がよいのであろうか。
[ 温故知新(おんこちしん) ]
『論語』が出典。「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」という言葉だけど、何か復古趣味みたいだし、第一、ジテン・フェチには、古辞書の『温故知新書』の方が身近に感じられる。
[ 開口一番(かいこういちばん) ]
口を開くやいなや始める話題のこと。開口一番、ホームページが雑誌に載ったというとまたかという顔をされてしまった。
[ 快刀乱麻(かいとうらんま) ]
もつれた麻を切れの良い刀でずばっと断ち切るということから、物事を明解に処理することをいう。ジテン・フェチのことわざ辞典に快刀乱麻といったレベルの解説を求めるべきではない。
[ 怪力乱神(かいりょくらんしん)を語(かた)らず ]
孔子の言葉だけど、そう堅いことをいわずにといいたいな。「漢字の中のモンスター達」は、怪力乱神を語るページですから。
[ 下学(かがく)上達(じょうたつ) ]
出典は、『論語』。手近なところから始めて、次第に高度な学問や理論に到達するということ。古辞書に『下学集』というのがあるがここからその名前を取ったのであろうか。
[ 佳人(かじん)薄命(はくめい) ]
容姿が美しく生まれついた人は、とかく幸せ薄かったり、短命であったりするということ。俗に言う美人薄命のこと。佳人の方が、美人よりステータスが高いと思われるが、言葉として美人の方が一般的なので、そう変化したのだろう。いずれにしても不器量な人のやっかみではと思えるような言葉である。
[ 画竜点睛(がりょうてんせい) ]
物事を完成させるのに、一番大切な最後の仕上げのこと。ことわざの解説の中で画竜点「晴」などと書いては、それこそ画竜点睛を欠くものとなってしまう。「睛」は、「ひとみ」のことで「晴(はれ)」ではないので気をつけなければならない。
[ 夏炉(かろ)冬扇(とうせん) ]
夏の火鉢と冬の扇、役に立たない無用なもののたとえ。最近は冷暖房の利きすぎで、夏炉冬扇も無用ではないというと、また一言居士が始まったといわれそう。
[ 感慨無量(かんがいむりょう) ]
計り知れないほど感激したり喜んだりすること。初めてホームページが、雑誌に紹介されたときは、そのことだけで感慨無量であった。
[ 侃々諤々(かんかんがくがく) ]
憚ることなく、意見を述べあうこと。『和製漢字の辞典』の掲示板では、侃々諤々の議論が行われている。
[ 閑話休題(かんわきゅうだい) ]
出典は、『水滸伝』。それはさておきと、前置きや無駄話をやめ本題にはいるときの言葉。おまえの辞典は、無駄話ばかりだが、どこに閑話休題をおくんだといわれそう。
[ 起死回生(きしかいせい) ]
瀕死の病人を生き返らせることから、絶望的な状態になっているものを立ち直らせることをいう。9回まで零封されていたチームを起死回生の勝利に結びつけたのは、連続ホームランであった。
[ 奇想天外(きそうてんがい) ]
思いも寄らぬような奇抜なことの意で、「奇想天外より落つ」の略。ジテン・フェチは、発想が貧弱で奇想天外な辞典は作れないので、かわりばえのしない辞典を作っている。
[ 旧態依然(きゅうたいいぜん) ]
全く進歩が見られず、もとのままであること。最近の漢和辞典は、引き安さ・親しみやすさには努力を払おうとしているが、和製漢字の解説については、旧態依然のものがほとんどである。
[ 急転直下(きゅうてんちょっか) ]
事態が急変して解決に向かうこと。時効間近を迎えていた松山の殺人事件は、通報により犯人が逮捕され、急転直下解決に到った。
[ 玉石混淆(ぎょくせきこんこう) ]
出典は、『抱朴子』。宝石のように美しい物と、石ころのようにつまらない物が混ざり合ってしまう意から、良い物と悪い物が入り交じって区別が付かなくなることをいう。ネット界の各サイトも玉石混淆であるので、良い物を見つける目を持とうなどというと、ジテン・フェチのサイトなど石として捨ててしまわれかねない。
[ 空前絶後(くうぜんぜつご) ]
今までになく、これからもないだろうと思われるほどのもの。『和製漢字の辞典』は、空前絶後の国字辞典であると自負している。
[ 空中楼閣(くうちゅうろうかく) ]
実現する見込みのない構想や議論をたとえていう。空中楼閣のようであったジテン・フェチの辞典の構想も一つ一つ現実化しつつある。
[ 君子豹変(くんしひょうへん) ]
典拠は、『易経』。本来は、君子は誤りとわかったらすぐに改めることをいう良い意味だが、現在では、酒を飲んで態度ががらりと変わったり、無節操に考えをすぐ変えたりすることにいう。
[ 外題(げだい)学問 ]
書物の題名ばかり知っていて、内容を良く知らない、うわべだけの学問。ジテン・フェチの辞典は、典拠をつけることを原則としてきたが、四字熟語の辞典に関しては、全てにつけているわけではない、かといって外題学問といわれるのを恐れたわけではない。
[ 喧嘩両成敗(けんかりょうせいばい) ]
事の善悪によらず、喧嘩をしたもの両方を処分するというのであるから、一方的に喧嘩をふっかけられた側にはたまらないことであるし、喧嘩っぱやい人には都合のいいことわざである。
[ 牽強付会(けんきょうふかい) ]
道理に合わないことを都合の良いようにこじつけること。漢和辞典というと漢字に関するよりどころと思っている人が多いが、和製漢字に関しては、牽強付会の説を改めようとしないものが多いので困る。
[ 堅忍不抜(けんにんふばつ) ]
意志がかたく、じっと堪え忍んで動じないこと。堅忍不抜の精神がなければ、立派な辞典を作ることはできない。
[ 行雲流水(こううんりゅうすい) ]
典拠は、『宋史』。何事にこだわらず、成り行きに身を任せて生きること。行雲流水の生き方をするには現代の時の流れはあまりに速すぎる。
[ 厚顔無恥(こうがんむち) ]
厚かましく恥知らずなこと。厚顔無恥でないと、ジテン・フェチのように自分のことを鉄人などと呼べないといわれるかも知れないが、ジテン・フェチの場合、自分にプレッシャーをかけて、少しでも良い辞書づくりをしようというところに力点がある。
[ 公序良俗(こうじょりょうぞく) ]
「公の秩序及び善良の風俗」の略。民法では、契約自由の原則の限界を示す概念である。ジテン・フェチのページがリンクフリーといっても、公序良俗に反するページからのリンクが含まれないのは、当然のことである。
[ 国士無双(こくしむそう) ]
麻雀の役などという人はバカにされてしまう。国中に二人といない勇者また優れた人物の意味であるから間違えないように。
[ 故事来歴(こじらいれき) ]
古くから伝わってきた物についての、由来や歴史。『和製漢字の辞典』は、和製漢字の故事来歴を明らかにすることを目的とした辞典である。
[ 炬燵水練(こたつすいれん) ]
実際の役に立たない議論や研究のこと。ジテン・フェチが作った辞典や和製漢字の研究も「炬燵水練」だといわれなければよいが。
[ 五里霧中(ごりむちゅう) ]
出典は、『後漢書』。五里四方の霧の中にいるように、あれこれ迷って見通しや方針がたたないこと。「五里夢中」などと間違えては、何のことかわからなくなる。
[ 再三再四(さいさんさいし) ]
3度も4度も幾たびもという意味。再三再四の指摘に対しても検討し直そうとしない頑迷な態度は改めなければならない。
[ 三寒四温(さんかんしおん) ]
冬から春にかけて、3日寒い日が続くと4日暖かい日が続き、徐々に暖かくなっていくことをいう。三寒四温といってもこう寒暖の差が激しいと着るものにも困る。
[ 山紫水明(さんしすいめい) ]
山や川、自然の景色が美しいこと。ジテン・フェチの部屋から4月になると満開の桜が見える。山紫水明の地というわけではなく、田舎の小公園の近くであるということだけである。
[ 四角四面(しかくしめん) ]
あまりに形式張って、堅苦しいこと。ジテン・フェチは、四角四面な事は苦手なので、変な辞典ばかり作っている。
[ 自画自賛(じがじさん) ]
自分のことを自分でほめること。自信を持って自画自賛できるぐらいの人でなければ、はやるホームページはできないだろう。
[ 事実無根(じじつむこん) ]
根拠がなくでたらめなこと。JIS音義未詳字に対する事実無根の解説をする漢和辞典が多かったが、最近は改善されつつある。
[ 事大主義(じだいしゅぎ) ]
出典は、『孟子』。信念や主張を持たず、権力者や大国に付き従うこと。植民地には、独立主義と事大主義の葛藤があることが多い。
[ 七転八倒(しちてんばっとう) ]
苦痛に激しく苦しむこと。あまりの腹痛に七転八倒して救急車を呼んだ。
[ 質実剛健(しつじつごうけん) ]
質素で飾り気がなく、しっかりして頑健であること。男子校には、今でも質実剛健を重んじるところが多い。
[ 弱肉強食(じゃくにくきょうしょく) ]
弱いものが強い者の餌食となること。他の動物はやらないスポーツハンティングによって自然を破壊していると人間はいわれるが、弱肉強食を自然界の掟とすれば、それも掟に叶ったものと、言えなくはない。
[ 終始一貫(しゅうしいっかん) ]
出典は、『漢書』。辞典の記述は、終始一貫した態度が必要であるが、なかなか難しいものである。
[ 周章狼狽(しゅうしょうろうばい) ]
あわてふためいて、うろたえること。面と向かっていれば、周章狼狽しかねないほどの質問がメールで来ることがある。
[ 十人十色(じゅうにんといろ) ]
人間一人一人見た目が違うように、考え方や好みもそれぞれ違うということ。人それぞれ十人十色というが、それにあわせたページを作ろうとすると、『雑学の鉄人』のような一種ごったに的なページができてしまう。
[ 酒池肉林(しゅちにくりん) ]
典拠は、『史記』。酒や肉がふんだんにあり、贅沢を極めた酒宴のこと。昔の人から見ると、現代人の食事は、酒池肉林といっても良いほどで、そのため生活習慣病といわれる病気が増えている。
[ 初志貫徹(しょしかんてつ) ]
最初に立てた志を最後まで貫き通すこと。初志貫徹してネット上最大のことわざ辞典を作りたいと思っている。
[ 支離滅裂(しりめつれつ) ]
まとまりがなくバラバラで、筋道の通らないめちゃくちゃな状態であること。『雑学の鉄人』の辞典のことをいわれているようだ。
[ 人面獣心(じんめんじゅうしん) ]
典拠は、『史記』。顔は人だが、人情が無く心はけだもののような人のこと。スポーツハンティングと称して無駄に動物を殺している人間が、人面獣心などというと獣達が気を悪くするかも知れない。
[ 酔生夢死(すいせいむし) ]
典拠は、『小学』。価値あることは何もせず無駄に一生を過ごすこと。酔生夢死といわれるような無駄な一生を送らないよう、小さいときから十分教育すべきである。
[ 晴耕雨読(せいこううどく) ]
晴れた日には畑を耕し、雨の日には家で読書する、悠々自適の生活のこと。辞典づくりは、晴耕雨読ではなく、晴れた日も書物を博捜して努力を重ねて成し遂げられるものである。
[ 是是非非(ぜぜひひ) ]
出典は、『荀子』。正しいことは正しい、誤っていることは誤っていると、公平無私に判断すること。現代では、是々非々主義というと、正々堂々としていないような、あまり良い意味では使われないことが多い。
[ 切歯扼腕(せっしやくわん) ]
出典は、『史記』。歯ぎしりしたり、自分の腕も握りしめたりして、激しく悔しがったり、怒ったりすること。ことわざのジテン・フェチの作ったものよりはるかに小型の諺辞典が有名になっているのを見ると、ジテン・フェチも切歯扼腕せざるを得ない。
[ 浅学菲才(せんがくひさい) ]
自分の学識や才能を卑下して言う言葉で、卑下するまでもなく、学識に乏しいジテン・フェチなどが使うのは、おこがましい限りである。
[ 千載一遇(せんざいいちぐう) ]
非常に稀にしかやってこないチャンスのことを「千載一遇のチャンス」という。そういう機会をうまくとらえたものが、どのような世界でも成功者となるのだろう。
[ 前人未踏(ぜんじんみとう) ]
いまだ誰も足を踏み入れたことがないこと。『和製漢字の辞典』のために行っている研究は、前人未踏の地を行くがごときものである。
[ 粗衣粗食(そいそしょく) ]
粗末な服と粗末な食事、質素な生活のことをいう。ほんの40年前の日本人は、粗衣粗食でかんばっていたが、不況といわれながらも、当時のような粗衣粗食に耐えられる日本人は、一握りしかいなくなっている。
[ 粗製濫造(そせいらんぞう) ]
品質の粗悪なものをむやみやたらに作ること。ジテン・フェチの辞典も中途半端なものが多いので、粗製濫造といわれかねない。
[ 率先垂範(そっせんすいはん) ]
先頭に立って模範を示すこと。率先垂範してやるということは、何をやるにつけプレッシャーがかかることだ。
[ 大器(たいき)晩成(ばんせい) ]
大人物は、年をとってから大成するという意味。本来、試験(科挙)に落ちた人を慰める言葉だったともいわれるが、『老子』が典拠だというから、この説は眉唾ものか。
[ 泰山鳴動(たいざんめいどう)して鼠一匹 ]
大騒ぎした割にはたいしたことがないこと。「泰山」とは、中国五岳の一であるから、中国のことわざかと思えば、古代ローマの詩人の言葉からできたものとのこと。「大山鳴動して鼠一匹」とも。
[ 泰然自若(たいぜんじじゃく) ]
あわてず悠然として、ものに動じないこと。難しい質問がきても泰然自若としていられるのは、面と向かって回答しなくてすむおかげである。
[ 多士済々(たしせいせい) ]
人材が豊富でさかんであること。『和製漢字の辞典』の掲示板は、多士済々でジテン・フェチが回答しなくても誰か回答してくれている。「たしさいさい」とも読む。
[ 多情仏心(たじょうぶっしん) ]
感じやすく移り気だが、薄情なことはできないということ。次々新しいサイトをつくっていくが、ふと古いサイトも気になるジテン・フェチも、多情仏心といって良いのであろうか。
[ 単刀直入(たんとうちょくにゅう) ]
回りくどくなく、直接物事の核心から入っていくこと。単刀直入にいうと、各辞典サイトのアクセスを増やし、みんなの注目を集めたい。雑誌にも載りたい。
[ 昼夜兼行(ちゅうやけんこう) ]
昼も夜もぶっ続けでやること。辞典の編集は、昼夜兼行でやってもなかなかはかどらないのだから、ジテン・フェチのようにあれこれ手を出しているとなかなか進まないのは当たり前である。
[ 朝三暮四(ちょうさんぼし) ]
出典は『荘子』。飼っている猿に「トチ」の実を朝三つ晩に四つやろうといったところ猿達がおこったので、朝四つ晩に三つにすると猿達は喜んだという。結局は同じだということがわからないで目先のことばかり考えるのは、猿ばかりでなく人間も似たようなものであるということ。長い目で見ることの必要性を説いているのだろうが、目先のこともやはり軽視すべきではないとジテン・フェチは考える。
[ 痛快無比(つうかいむひ) ]
比べるものがないほどに心地よく、気分爽快であること。映画は、理屈抜きに痛快無比なものがおもしろいと思う。
[ 津々浦々(つつうらうら) ]
船着き場や入り江など各地いたるところの意。インターネットの普及は、全国津々浦々どころか、世界各地へ向けて個人が情報を発信することを可能にした。
[ 適者生存(てきしゃせいぞん) ]
生物界において環境に適合したもののみが生き残っていくという考え方。化石動物を調べていくとどうも適者生存ということだけでは割り切れない動物もいるようだ。
[ 徹頭徹尾(てっとうてつび) ]
出典は、『朱子語類』。最初から最後まで、同じ考えや方針で貫くこと。ジテン・フェチが作った辞典は、いい辞典とはどうあるべきか、徹頭徹尾考えて作られたものではない。
[ 手前味噌(てまえみそ) ]
自分で自分や自分の作ったものをほめること。手前味噌ではありますが、『和製漢字の辞典』は、ネット上では、ほかで見られない内容に仕上がっています。
[ 同工異曲(どうこういきょく) ]
ちょっと見ると違うもののように見えるが、実際はたいした違いのないこと。ジテン・フェチのページも同工異曲といわれないように特徴をださねばと考えている。
[ 得意満面(とくいまんめん) ]
得意そうな様子が顔中にあらわれること。チャンピオンをノックアウトで倒した挑戦者は、得意満面でインタビューにこたえた。
[ 内柔外剛(ないじゅうがいごう) ]
出典は、『易経』。実際は気が弱いのに強そうに振る舞うこと。内柔外剛な態度を続けると精神的にまいってしまうのでやめた方がよいだろう。
[ 二束三文(にそくさんもん) ]
話にならないぐらい価値が低く値段が安いこと。3ヶ月に1回は、新製品が出るパソコンは、2年前の製品など二束三文になってしまう。
[ 日進月歩(にっしんげっぽ) ]
物事が非常な早さで、どんどん進歩すること。昨今の移り変わりの早さは、日進月歩ではなく、秒進分歩といえるほどである。
[ 二六時中(にろくじちゅう) ]
「四六時中」の誤りではと思った方も多いと思う。昔は1日が12ときに分かれていたのでこういったが、1日24時間になってから「四六時中」の言葉ができたという。
[ 年功序列(ねんこうじょれつ) ]
実力ではなく、年齢や勤続年数によって地位や給与が決まること。日本の伝統的な年功序列の給与制度も徐々に崩れ、実力主義が導入されつつある。
[ 破顔一笑(はがんいっしょう) ]
喜びのあまり、顔をほころばせて、にっこり笑うこと。勝利の判定に挑戦者は、破顔一笑した。
[ 博学多才(はくがくたさい) ]
広く学問を積み才能にあふれていること。明治・大正時代の辞典は、博学多才な個人の手によるものが多い。
[ 八面六臂(はちめんろっぴ) ]
多方面で、何人分もの働きをすること。ジテン・フェチは、能力もないのにたくさんの辞書を一度に作ろうとしているから、八面六臂とはいかず、八方塞がりになりかねない。
[ 八方美人(はっぽうびじん) ]
誰に対してでも愛想良く振る舞うこと。八方美人も度が過ぎると、心の底がわからないと、信用を失うもととなる。
[ 万事如意(ばんじにょい) ]
全て思い通りになること。万事如意などということは普通にはなく、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。
[ 美辞麗句(びじれいく) ]
美しい言葉でうわべを飾っただけの内容に乏しい文章や文句のこと。どんなときでも美辞麗句を並べたスピーチをする人は、知性に乏しいと思われかねない。
[ 左鮃右鰈(ひだりひらめみぎかれい) ]
両目が体のどちら側についているかで「ヒラメ」と「カレイ」を見分けるということ。日本のことわざであることが、『中華大字典』にもふれられているが、必ずしもこのことわざのとおりとは限らないので、注意が必要。
[ 百戦錬磨(ひゃくせんれんま) ]
多くの経験を積んで鍛え抜かれていること。百戦錬磨のチャンピオンも寄る年波には勝てず引退を決意した。
[ 百薬之長(ひゃくやくのちょう) ]
あらゆる薬の中で最高のもの。酒のことをいう。薬は用法用量を守らなければ毒になるというが、酒も百薬之長といわれるだけあって、飲み過ぎると同じく体に悪いものとなる。
[ 風光明媚(ふうこうめいび) ]
自然の景色や眺めが美しいこと。風光明媚なだけの観光地は、子供達には人気がない。
[ 風林火山(ふうりんかざん) ]
風のように早く、林のように静かに、火のように激しく、山のようにどっしりと行動すること。風林火山は、武田信玄の旗印として有名なので、武田家の家訓が典拠だというと笑われてしまう。典拠は、『孫子』である。
[ 不言実行(ふげんじっこう) ]
あれこれいわずに、やるべき事をきちんとすること。あれこれ計画を立てる割になかなかできないジテン・フェチには、耳の痛い言葉である。
[ 不惜身命(ふしゃくしんみょう) ]
字のとおり、身も命も惜しまず、懸命に何事かやり遂げるということ。貴乃花が横綱昇進の時に使った言葉として有名だが、ジテン・フェチは、不惜身命などという境地にはほど遠いものがある。
[ 不撓不屈(ふとうふくつ) ]
出典は、『漢書』。いかなる困難に直面してもくじけずやり遂げようとがんばること。戦前の辞書には、個人が不撓不屈の精神で作り上げた辞書が多いのは、全く頭が下がる思いである。
[ 不偏不党(ふへんふとう) ]
特定の考え方や党派に偏らず、公平中立であること。出典は、『呂師春秋』。不偏不党で公平中立などという立場があるのだろうか。ジテン・フェチには疑問に思える。
[ 不眠不休(ふみんふきゅう) ]
寝たり休んだりしないで、ぶっ続けで行うこと。ジテン・フェチの辞書づくりは不眠不休で行うことはないが、それにしても遅すぎる。
[ 不老不死(ふろうふし) ]
年も取らず、死ぬこともないこと。出典は、『列子』。中国の道師達が不老不死の妙薬を求めようとした蓬莱山は、日本とも台湾とも言われる。
[ 付和雷同(ふわらいどう) ]
自分自身の考えを持たず、人の言うことにすぐ賛成してしまうこと。ジテン・フェチのような一言居士が良いとは言わないが、何事につけ、付和雷同する人はもっと良くないと思う。
[ 粉骨砕身(ふんこつさいしん) ]
骨を粉にし、身を砕くように努力の程度が並大抵ではないこと。粉骨砕身努力しても、やり方が悪ければ、努力は報われない。
[ 平穏無事(へいおんぶじ) ]
おだやかで、特別変わったこともないこと。景気がいいときは感じないが、景気が悪くなると、平穏無事が何にも優ることだと思う。
[ 傍若無人(ぼうじゃくぶじん) ]
まわりに人がいないかのごとく、好き勝手、無遠慮に振る舞うこと。アクセス増のためには、手段を選ばない傍若無人なサイトは、排除されるべきである。
[ 本末転倒(ほんまつてんとう) ]
物事の大事な部分とそうでない部分が逆になってしまうこと。ホームページは、個人の発表したいという希望を簡単に実現できる手段であるが、アクセス増のために発表したい内容でないコンテンツを作り続けるなら、まさに本末転倒といえる。
[ 満身創痍(まんしんそうい) ]
全身に傷を負っていること。精神的にひどく傷ついていることにもいう。大地震で受けた傷は、文字通り満身創痍であった。
[ 無為徒食(むいとしょく) ]
何もしないで、ぶらぶらと無駄飯を食べていること。大きな組織には、二人や三人は、無為徒食の人がいるものである。
[ 無為無策(むいむさく) ]
何ら有効な処置も大作もせず、手をこまねいていること。えひめ丸の問題で、政府の無為無策ぶりに批判があがった。
[ 無芸大食(むげいたいしょく) ]
たくさん食べられるというほか何の取り柄もなく自慢できることもないこと。無芸大食というが、大食い選手権ばやりで、大食できる人がカリスマとなっていることもある。
[ 無病息災(むびょうそくさい) ]
病気をしないで、健康で元気なこと。最近は何も病気をしないというのは難しいと、無病息災をもじって、一病息災という言葉が作られている。
[ 明眸皓歯(めいぼうこうし) ]
澄んだ目と白く美しい歯をした美女のこと。そこそこ綺麗な人はいても、明眸皓歯といえるほどの美人は、なかなかいないものだ。
[ 門外不出(もんがいふしゅつ) ]
家の門より外に出さない大事なもののこと。残念ながらジテン・フェチには門外不出の物も知識もない。
[ 夜郎自大(やろうじだい) ]
自分の実力をわからず、仲間内や小さな世界の中で偉そぶっていること。出典は、『史記』。「井の中の蛙」よりは世界が広いのであろうか。おそらく五十歩百歩であろう。
[ 唯一無二(ゆいいつむに) ]
ただそれが一つあるあるだけで、ふたつとないこと。ジテン・フェチの『和製漢字の辞典』は、ネット上で国字に解説を付けた唯一無二のサイトである。
[ 勇猛果敢(ゆうもうかかん) ]
出典は、『漢書』。勇ましく、決断力に優れていること。勇猛果敢とは、ジテン・フェチとは正反対である。
[ 悠々自適(ゆうゆうじてき) ]
俗世間に煩わされることなく、のんびりと自由気ままに生活すること。3億円宝くじでも当たれば、悠々自適に辞書づくりができるのだが、買わない宝くじは当たることがない。
[ 用意周到(よういしゅうとう) ]
全てについて、十分心配りや用意がなされて、手抜かりがないこと。ジテン・フェチが作った辞典は、用意周到に編集されているなどとはとても言えない。
[ 羊頭狗肉(ようとうくにく) ]
羊の頭を看板にして、その実、犬の肉を売っているということから、外見や名と内容が一致しないこと。『和製漢字の鉄人』といいながら、漢字やことわざの辞典が主では、羊頭狗肉といわれかねない。
[ 竜頭蛇尾(りゅうとうだび) ]
出典は、『五灯会元』。初めは勢いが良いが、だんだん尻すぼみに勢いが無くなっていくこと。素人が作ったり、急いで作った辞典は、頭でっかちで、竜頭蛇尾というのがぴったりのものができることが多い。
[ 臨機応変(りんきおうへん) ]
状況の変化に素早く対応して、適切な判断・処理を行うこと。ジテン・フェチは、臨機応変というと聞こえが良いが、実際は行き当たりばったりの辞書づくりをしている。
[ 縷々綿々(るるめんめん) ]
糸のように細く長く続いて途絶えないこと。辞書づくりも縷々綿々とした努力が必要である。
[ 和光同塵(わこうどうじん) ]
出典は、『老子』。才能や見識を外に表さず、世間に調和して穏やかに暮らすことであるが、このような人ばかりであると、新しい発明や発見はなく、社会や経済は発展しない。支配者にとっては治めやすいだろうが、痛し痒しということになるだろう。
[ 和魂漢才(わこんかんさい) ]
日本固有の精神と中国から来た知識・文化を融合させ、応用・活用すること。『和製漢字の辞典』は、まさに和魂漢才の産物でなければならないが、なかなかそこまでの物にはなっていない。