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あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や~
宛行 [あてがい]
所領や俸禄を支給すること。役務を割り当てること。
足軽 [あしがる]
平常は雑役を担い、戦陣では歩卒となる者。
安堵 [あんど]
所領の知行権・所有権を将軍や領主が保証・確認すること。
帷幄 [いあく]
戦地で作戦などを打ち合わせるための(周りに幕を張り巡らせた)場所。本陣。その場に加わることのできる人。
一向一揆 [いっこういっき]
真宗本願寺派の一向宗の僧侶や門徒が領地支配に反抗して起こした一揆。
一向宗 [いっこうしゅう] =浄土真宗
一向に(一途に)阿弥陀仏を信ずるところから。阿弥陀仏の他力本願を信ずることによって往生成仏できるとし、称名念仏は仏恩報謝の行であるとする。親鸞を開祖とし、浄土宗より出て一派をなし、本願寺派・大谷派などがある。[広辞苑]
一左右 [いっそう]
一報。便り。連絡。
諱 [いみな]
[忌み名]の意。死後にいう生前の実名。後に、貴人の実名を敬っていう。
色を立てる [いろをたてる]
驚く。怒る。叛く。
音物 [いんぶつ]
好意を示すために贈る品物。
馬印・馬標 [うまじるし]
戦場などで大将の側に掲げ、その所在を明らかにするための目印(旗など)。
馬廻 [うままわり]
主君の乗った馬の周囲にあって警護を担当する騎馬の侍。家臣団の中でも精鋭をもって組織される。
叡聞 [えいぶん]
天皇の耳に入ること。
叡慮 [えいりょ]
天皇の考え。
烏帽子親 [えぼしおや]
元服の時、烏帽子をかぶらせ、烏帽子名をつける人。
王法 [おうほう・おうぼう]
(仏法に対して)政治的な考え方や行政の手法。王のあるべき姿。 >
世法、>
仏法
長、おとな [おとな]
家老(衆)。
陰陽 [おんみょう]
古代中国の陰陽五行の思想に基づいた方術で、天文・暦数・卜筮・相地などを扱う。大宝令の規定によって、陰陽寮がおかれたが、次第に俗信化し、陰陽師は冠婚葬祭の吉凶や方角・相性などの占い、加持祈祷などを行うようになった。1873年に禁止された。
改易 [かいえき]
所領を没収したり、職を解任すること。
花押 [かおう]
署名に添えて書く、模様化された判。
過状 [かじょう]
詫び状。始末書。
加判 [かはん]
文書に代表者に加えて複数人が署名すること。連判。
貨幣価値
1文 | 1疋 | 1貫 | 黄金 |
約50円 | 約500円 | 約50000円 |
| 10文 | 1000文 | 10両 |
軽物 [かるもの]
目方が軽い物という意味で、絹布などを指す。
官位 [かんい]
公家の官職と位の対比略表。
| 一位 | 正・従二位 | 正三位 | 従三位 | 正四位 | 従四位 | 正五位 | 従五位 |
神祇官 | | | | | | 伯 | | 大副 |
太政官 | 太政大臣 | 左・右・内大臣 | 大納言 | 中納言 | 参議 | 大弁 | 中・少弁 | 少納言 |
省 | | | | | 卿 | | 大輔 | 少輔 |
感状 [かんじょう]
合戦での戦功を賞するために出される文書。
官符宗徒 [かんぷしゅうと]
奈良興福寺の宗徒。興福寺の上級の役僧は太政官符によって任命されたことから。
官途 [かんと]
官吏としての仕事や地位で、兵衛・右衛門、左衛門、大夫などの名称が与えられる。
願文 [がんもん]
神仏に祈願する際に奉納する文書。
管領 [かんれい、かんりょう]
将軍の補佐として幕府の政務を司ること、者。鎌倉幕府の執権。執事。管領になる家柄は、斯波(しば)・細川・畠山家に限られており、これを三管領と呼ぶ。
起請文 [きしょうもん]
神仏に祈願する形をとって、誓いや約束を記した文書。 =誓詞
給人 [きゅうにん]
主君から知行をあてがわれている者、家臣。
交名 [きょうみょう]
人名を列記したもの。
距離 >度量衡
禁制 [きんせい]
課税・課役などを差し止めること。禁止事項を公示すること。
禁中 [きんちゅう]
皇居・御所など。皇室のこと。
禁裏・禁裡 [きんり]
(みだりにその中に入るのを禁じられた)皇居・御所などをいう。=禁中
公卿 [くぎょう]
公(太政大臣および左・右大臣)と卿(大・中納言、参議および三位以上の朝官)との併称。[広辞苑]
公家 [くげ] =公卿[くぎょう]
公事 [くじ]
朝廷が行なう政務や儀式・行事・訴訟。
曲事 [くせごと]
道理に反すること。
国衆 [くにしゅう]
大名に仕える土着の武士や土豪。
国人よりも下級の者。
国行の刀 [くにゆきのかたな]
鎌倉末期、大和当麻派の刀工来国行(らいくにゆき)作の刀。名刀といわれる。[広辞苑]
組下 [くみした]
有力武将(組頭)の配下にある者。
蔵入地 [くらいりち]
領主直轄の領地。
曲輪 [くるわ]
城内の塀などで囲われた場所。囲い。
下知 [げち・げじ]
命令・指図。
結構 [けっこう]
準備すること。立派なこと。
還俗 [げんぞく]
一度、出家(家を出て仏門に入ること)した者が、再び俗人(僧でない世俗の人)にかえること。[広辞苑]
庚申 [こうしん]
庚申(かのえさる)の夜、睡眠中に三尸虫(さんしちゅう)が体内から逃げ出して、天帝にその人の罪を明らかにしてしまうということから、虫が逃げ出さないように徹夜する風習があった。庚申塚や庚申塔は庚申の年に築かれたものをいう。
合力 [ごうりき・ごうりょく・こうりょく]
加勢すること。=助勢
国師 [こくし]
朝廷から高僧に贈られる称号。
虎口 [こぐち]
城などの出入口で、敵の侵入を防ぐために、曲りながら出入りするように作られる。
国人 [こくにん・こくじん]
(中央から任命され派遣される守護に対して)在地の領主や武士・土豪などを指し、
国衆よりも上位の者。
御家人 [ごけにん]
自分の本領を持ち、将軍から承認の公文書を受けている武士。
股肱 [ここう]
主人の手足となって働く忠実な部下。
小姓 [こしょう]
多くは少年で、貴人の側に仕えの身の回りの世話をする者。信長の小姓、前田利家・丹羽長秀・森蘭丸、秀吉の小姓、加藤清正・福島正則なとが有名。
扈従 [こじゅう・こしょう]
主人に付き従うこと。その人。
牛頭天王 [ごずてんのう]
頭上に牛の頭を持つ祇園精舎の守護神で、治病の神とされる。
御判 [ごはん]
小者 [こもの・こびと]
雑役を担当する者。
暦 >十干
十二支 | 動物 | 月 | 時刻 | 方位 |
子(ね) | 鼠(ねずみ) | 睦月(むつき)一月 | 夜12時頃 | 北 |
丑(うし) | 牛(うし) | 如月(きさらぎ)二月 | 夜2時頃 |
寅(とら) | 虎(とら) | 弥生(やよい)三月 | 夜4時頃 |
卯(う) | 兎(うさぎ) | 卯月(うづき)四月 | 朝6時頃 | 東 |
辰(たつ) | 竜(たつ) | 皐月(さつき)五月 | 午前8時頃 |
巳(み) | 蛇(へび) | 水無月(みなづき)六月 | 午前10時頃 |
午(うま) | 馬(うま) | 文月(ふみづき)七月 | 正午頃 | 南 |
未(ひつじ) | 羊(ひつじ) | 葉月(はづき)八月 | 午後2時頃 |
申(さる) | 猿(さる) | 長月(ながつき)九月 | 午後4時頃 |
酉(とり) | 鶏(にわとり) | 神無月(かんなづき)十月 | 夕方6時頃 | 西 |
戌(いぬ) | 犬(いぬ) | 霜月(しもつき)十一月 | 夜8時頃 |
亥(い) | 猪(いのしし) | 師走(しわす)十二月 | 夜10時頃 |
[丑寅]という場合、[丑]と[寅]の間を意味し、時間では夜(午前)3時頃、方位では北東を指す。
時刻は、おおよその時間で、季節によっても多少前後する。
(
注. [十二支]に[月]を相当させるのは一般的ではないため、参考程度に止めてください。[子]を[霜月(しもつき)十一月]とする場合もあるようです。或いはこちらの方が一般的なのかもしれません)
左義長 [さぎちょう]
竹筒に火薬を詰めて、これを束ねて爆発させる遊び。本来は正月15日・18日に吉書を焼く儀式を指す。
指出検地 [さしだし けんち]
領主に所有している土地を申告させ、これを調査し、改めて知行として認めた。これによって、領主の土地に関する権利は剥奪された。
地下 [じげ]
平安時代には宮中清涼殿に昇ることが許されていない人。公卿でも昇殿を許されない地下公卿などもあった。宮中に仕える者以外の人。 >
堂上
伺候・祗候 [しこう]
ご機嫌を伺いに訪ねること。
時刻 >暦
地子 [じし]
税一般を指す。本来は、土地に対する賃貸料など。
侍臣 [じしん]
主君の側で仕える家臣。
十干 [じっかん]
万物の根元となる要素を木・火・土・金・水とし、それぞれ陽(兄、え)と陰(弟、と)とに分けたもの。十二支と組み合せたものが、十干十二支。この暦は左から右へ進み、60年で一巡する。従って、60歳を還暦(暦が元に還る)と呼ぶ。
甲 | 乙 | 丙 | 丁 | 戊 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸
|
きのえ | きのと | ひのえ | ひのと | つちのえ | つちのと | かのえ | かのと | みずのえ | みずのと
|
甲子 | 乙丑 | 丙寅 | 丁卯 | 戊辰 | 己巳 | 庚午 | 辛未 | 壬申 | 癸酉
|
甲戌 | 乙亥 | 丙子 | 丁丑 | 戊寅 | 己卯 | 庚辰 | 辛巳 | 壬午 | 癸未
|
甲申 | 乙酉 | 丙戌 | 丁亥 | 戊子 | 己丑 | 庚寅 | 辛卯 | 壬辰 | 癸巳
|
甲午 | 乙未 | 丙申 | 丁酉 | 戊戌 | 己亥 | 庚子 | 辛丑 | 壬寅 | 癸卯
|
甲辰 | 乙巳 | 丙午 | 丁未 | 戊申 | 己酉 | 庚戌 | 辛亥 | 壬子 | 癸丑
|
甲寅 | 乙卯 | 丙辰 | 丁巳 | 戊午 | 己未 | 庚申 | 辛酉 | 壬戌 | 癸亥
|
寺内 [じない]
浄土真宗の寺院を中心に発展し、自治を目指した町内。
十二支 >暦
宿老 [しゅくろう]
重臣。
守護 [しゅご]
国・地域の政務を担当すること、者。幕府から任命される。
守護代 [しゅごだい]
守護の家臣の中から任命されるのが一般的で、守護に代り、実際の政務を担当する者。
出勢 [しゅっせい]
軍隊を派遣すること。
生害 [しょうがい]
自らの手で死ぬこと。自殺。
詔書 [しょうしょ]
天皇が臨時に発行する公文書で、重要な国事行為(改元など)に関するもの。通常の場合の文書は、
勅書と呼ばれる。
詔勅 [しょうちょく]
天皇の意思を伝える文書。詔書・勅書・勅語。手続きを簡略化したものを、
宣旨と呼ぶ。
城割 [しろわり]
支配下に置いた地域の、不要となったり、攻撃を受けやすいと思われる城・砦などを破却すること。
殿 [しんがり]
退却の時、最後尾にあって追撃から本隊を守ること。
宸翰 [しんかん]
天皇直筆の文書。
宸襟 [しんきん]
天皇の心・考え。
宸筆 [しんぴつ]
天皇の筆跡。
筋目 [すじめ]
血筋。家柄。
征夷大将軍 [せいいたいしょうぐん]
平安初期には蝦夷征討のために派遣された将軍を指したが、源頼朝以後は幕府の主宰者で兵権と政権とを掌握した者の職名を指す。[広辞苑]
誓詞 [せいし] =起請文
節義 [せつぎ]
操を守り、人の道に則った行いをすること。
世法 [せほう]
(仏法に対して)世間の一般的な習慣や道徳。 >
王法、>
仏法
遷化 [せんげ]
位の高い僧侶が亡くなること。
宣旨 [せんじ]
天皇が口頭で指示した命令を、書記に命じて作成させた公文書。本来は
詔勅であるが、複雑な手続きを簡略化した。
惣構 [そうがまえ]
城下町を堀などで囲んで、全体として城の機能を持たせた作り。
奏者 [そうじゃ]
武家では取り次ぎをする人。
卒爾 [そつじ]
慌ただしく。急に。
袖判・袖印 [そではん・そでいん]
承認した文書に押す印や
花押。文書の端に押されることから。
備場 [そなえば]
戦場での陣地。
大夫 [たいふ]
五位のこと。
大夫 [だいぶ]
職の長官。
武野派 [たけのは]
憑み勢 [たのみぜい]
加勢のための軍隊。
知行 [ちぎょう]
家臣などが管理・支配を許可された役職や領地。
馳走 [ちそう]
接待すること。接待のために走り回ること。
中間・仲間 [ちゅうげん]
足軽と
小者の間に位する者で、城門の警固や行列の供回りなどに就いた。
張行 [ちょうぎょう]
連歌会などを興行すること。
停止 [ちょうじ]
禁止すること、差し止めること。
朝廷 [ちょうてい]
君主が政治をとりおこなう所。または、その政府。[広辞苑]
調略 [ちょうりゃく]
策略などをもって敵を降伏させること。
勅書 [ちょくしょ]
天皇が臨時に発行する公文書で、比較的重要度の低い国事行為(皇子の改姓など)に関するもの。重要な文書は、
詔書と呼ばれる。
勅命 [ちょくめい]
天皇の命令。
付城 [つけじろ]
攻城戦で、長期にわたることが予想される場合に、攻撃の拠点として築かれる城。
デウス [deus]
ポルトガル語のキリスト教用語で、神・創造主・天主。
鉄砲 [てっぽう]
当時の鉄砲は高価で、知行300石取りの武士でようやく1丁を用意できる程だったといわれ、殺傷力を有する距離は約100m、命中率は60~70%で、次の発射までに30秒程度を必要としたという。和泉堺や近江国友などが有名な産地。
天道 [てんどう]
運命。
動座 [どうざ]
貴人が居場所を移すこと、出陣すること。
堂上 [どうじょう、とうしょう]
三位以上の公卿、四・五位或いはそれ以外で例外的に昇殿を許された人。殿上人(でんじょうびと)。 >
地下
同前 [どうぜん]
同じこと。=同然
同朋 [どうぼう]
将軍や大名に近侍して、芸能・茶事・雑役を行った僧体の者。[大辞林]
土豪 [どごう]
土着の有力者・権勢家。
度量衡
1間 | 1町 | 1里 | 1町歩 | 1斗 | 1石 |
1.8m | 約110m | 約4km | 約1ha | 約14kg | 約140kg |
内書 [ないしょ]
将軍が下す非公式の書状。
斜め [ななめ]
疎か。~ならず(大変ご満悦の様子だ)
縄張 [なわばり]
城郭などを設計すること。場所の選定、
曲輪・
虎口の位置などを設計する。
荷輿 [にないごし]
貴人などが乗る、数人で担がれた輿。
入部 [にゅうぶ]
国司などが領地に赴任すること。
女房奉書 [にょうぼうほうしょ]
天皇側近の女官が、勅命を受けて書いた仮名書きの文書。
根来衆 [ねごろしゅう]
紀州根来寺の僧兵集団。
箔濃 [はくだみ]
漆を塗った上に、金粉などを塗したもの。
爆竹 [ばくちく]
馬場に騎乗の馬廻衆や小姓衆を集め、二手に分け、爆竹を鳴らして馬を驚かせて楽しんだ。
博労 [ばくろう]
馬の売買を職業にする者。
発向 [はっこう]
軍隊が出動すること。
法度 [はっと]
法律・規則。
パードレ [padre]
ポルトガル語で、聖職に就いている者に対する敬称、神父。
百韻 [ひゃくいん]
数人が交互に詠む連歌・俳諧の基本形式で、発句(ほっく)から挙句(あげく)までの一巻が百句あるもの。四折八面に記し、初表(しょおもて)八句、初裏十四句、二の表十四句、二の裏十四句、三の表十四14句、三の裏十四句、名残(なごり)の表十四句、名残の裏八句から成る。[広辞苑]
当時は、戦勝祈願の意味を込め出陣に先立って行うことが流行したといわれる。
武家伝奏 [ぶけ てんそう]
幕府からの奏請を天皇に取り次ぐこと、その人、その役。
仏法 [ぶっぽう]
部屋衆 [へやしゅう]
将軍の居間の雑用係。
偏諱 [へんき]
上位者からその名の一部を受けること。
方位 >暦
法印 [ほういん]
僧位の最高位。
奉書 [ほうしょ]
上意を奉じて侍臣・右筆らが下す命令の文書。
綸旨・院宣・
御教書・
下知状など。
母衣 [ほろ]
鎧の背に付ける幅広の布。流れ矢を防ぎ、旗指物の一種としても用いられた。
凡下 [ぼんげ]
庶民。
本領 [ほんりょう]
代々統治してきた領地など。
政所 [まんどころ]
財政事務を管掌する幕府の機関。
御教書 [みぎょうじょ、みぎょうしょ、みきょうじょ、みきょうしょ]
三位以上の公家の意を受けて侍臣が下す命令の文書。
三好三人衆 [みよしさんにんしゅう]
足利幕府の管領細川氏の執事三好長慶の一族、三好長逸(ながやす)・三好政康(まさやす)・岩成友通(ともみち)。幕府の実権を奪い、
松永久秀と共に足利十三代将軍義輝を謀殺(1565永禄8年5月19日)するなど、乱暴狼藉の限りを尽くした。
武者始め [むしゃはじめ]
初めて戦いに参加すること。 =初陣(ういじん)
申次 [もうしつぎ]
取り次ぐこと。取り次ぎをする者。
物頭 [ものがしら]
弓・鉄砲組などを率いる者。足軽大将。
門跡 [もんぜき]
初めは祖師の法教を継承している寺院・僧侶のことだったが、後、皇族・公家の子弟などが住む特定の寺院、或いはその住職・管長を指すようになった。
役者 [やくしゃ]
参謀・隊長・伝令を指す。
矢銭 [やせん]
矢の費用の意。幕府や大名が課す軍用金。[大辞林]
山里曲輪 [やまざとぐるわ]
曲輪の中でも、庭や池を作り、茶室などを設けた場所。
右筆・祐筆 [ゆうひつ]
貴人の側にあって、文書を代りに書く人、その職制。
要害 [ようがい]
守備のための城や砦。
吉光の脇差 [よしみつのわきざし]
鎌倉後期の刀工薬研通吉光(やげんどおしよしみつ、通称藤四郎)作の刀。山城粟田口派の名工で、短刀にすぐれる。[広辞苑]
寄親 [よりおや]
血縁関係のない者が親子関係を結び、その親に相当する者を寄親、子に相当する者を寄子と呼ぶ。戦国時代には、上級者から有力武将に下級の武士が預けられ、軍事行動を共にした。主従関係は従来のままで、指揮命令権だけが預けられる。
寄騎・与力 [よりき]
有力武将の配下にある武士。江戸時代には、警察・庶務などを担当する幕府の役人を意味するようになった。
寄子 [よりこ] >寄騎、寄親
落書 [らくしょ]
告発や風刺などを内容とする匿名の文書。人目につきやすい場所や、当人の家などに貼りつけた。
蘭奢待 [らんじゃたい]
東南アジア産の沈香という高級香木で奈良・正倉院所蔵の香木。正式名称は[黄熟香]で長さ156cm最大径43cm、重量11.6kgの錐形の香の原木。正倉院には九世紀に納められたとする説があり、蘭奢待はそれぞれ東大寺の文字が潜んだ香名で知られている。古くからこの香に魅せられた人が多く、室町時代以降、足利義政や織田信長・明治天皇が一部を切り取ったとされ、紙を張ってそれぞれの切り取り後を示している(尖頭部近くが明治天皇、中央部より錐尾寄りに信長・義政)。香の種類は沈香の中でもとくに高級な伽羅と伝えられてきたが、実際には沈香かどうかは分からなかった。が、宮内庁正倉院事務所の科学調査によって香気成分の組成が沈香と同じであることが確認された。調査に当たった米田該典大阪大学薬学部助教授(薬用植物学)によると[香は年月を経ると香気を失うのが一般的だが蘭奢待は1200年間も香りを保ち続けてきた。こんなに豊かな薫が残っているのは驚きだ]と話している。[朝日新聞1996.12.14夕刊]
綸言 [りんげん]
天皇の言葉。詔。
綸旨 [りんじ]
天皇の意志。それを書いた文書。
連歌 [れんが]]
短歌の上句(5・7・5)と下句(7・7)を数人で交互に詠むもの。鎌倉期以降は百句を続けて詠むことが基本となり、百韻と呼ばれる。当時は、戦勝祈願のために、たびたび連歌会が催された。
連枝 [れんし]
本来は貴人の親族。後に、将軍や有力な大名の親族。
わび茶、佗茶 [わびちゃ]
飾りや奢りを捨て、茶を味わうこと。
千利休によって大成された。