【日本語を読むための漢字辞典】 『動物漢字の辞典』 【魚2】 |
| 【魚1】 【魚2】 【魚3】 【魚4】 | 【鼠】 | |
b10601 W2396 H82-32
苗字に鮴谷(ごりや)がある。鮴崎(めばるざき)は広島県豊田郡東野町の地名。『易林本小山板節用集』・『書言字考節用集』・『和字正俗通』などに「ゴリ」とある。
b10602 W2397 H82-29 @46108
『漢語大字典』が『集韻』を典拠に「魚名」とする。
『字源』が国字とするのは誤りであるが、『中華字海』は日本から輸入された「鮟鱇」の用法でしか載せない。現行の用法に重点を置けば、限りなく国字に近いとはいえる。
『大谷大学本節用集』に「クサル」とあるのは何に基づいたものであろうか。「鱇」・「鯱」を参照。
b10603
『拾篇目集』に「井反 シヒ ハエ イキス コヒ ウルカ」とある。
b10603a
『名義抄』に「ムツ」とある。
b10604
b10605
『篇目次第』に「古迷切 ケイ反 サケ」、『拾篇目集』に「ケイ反 サケ」とある。
b10606
b10607
b10608
b10609 W2398 H74-41 @46145
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「カマツカ」、『篇目次第』に「カマツカ 无」、『運歩色葉集』・『弘治二年本節用集』・『永禄二年本節用集』・『堯空本節用集』・『早大本節用集』・『天正十七年本節用集』・『書言字考節用集』などに「コチ」、『同文通考』に「コチ マテ」とある。
b10610 W2399
『世尊寺本字鏡』に「アサチ ハエ」とある。『日本魚名集覧』が『水産名彙』を引いて「ウグイ」とする。
b10611 W2400 H74-81 @46200
『易林本小山板節用集』に「ウグイ」、『同文通考』に「ウグイ[鮎-占+必]也」、『和字正俗通』に「イクヒ」とある。
b10612 W2401
『名義抄』に「鯰(注文略) [鮎-占+行] 或用也 未詳」、『世尊寺本字鏡』に「ナマツ」、『字鏡集寛元本』に「未詳 ナマツ」とある。
『字鏡鈔』・『字鏡抄』にもあるが、「未詳」とのみある。[鮎-占+片]・[鮎-占+斥]参照。
b10613 W2402
『世尊寺本字鏡』・『拾篇目集』に「ヒシ」、『元和三年板下学集』に「[鮎-占+老]鱗 ウルカ」、『書言字考節用集』に「ウルメ 未詳」とある。
『日本魚名集覧』が『水産名彙』・『水産俗字解』を引いて「[鮎-占+巴][鮎-占+老]魚 アジ」とする。
『角川古語大辭典』に「うるか【[鮎-占+條][鮎-占+(豚-月)]・潤香】鮎(あゆ)の腸。またはその塩辛(しほから)」とあり、『下学集』から「[鮎-占+老]鱗 ウルカ」と引く。他の表記法等、同書に詳しい。
b10614 W2403
『伊呂波字類抄』に「ナマツ」とある。「鯰」の意の国字か。
b10615 W2404
『新撰字鏡小学篇』に「波江又左女」とあり、『国字の字典』が国字とする。
『世尊寺本字鏡』にも「波江 左女」とある。
b10616 W2405
『日本魚名集覧』が『水産俗字解』を引いて「コノシロ」とする。
b10617
『玉篇要略集』に「カレイ マウ」、『拾篇目集』に「イカ」とある。
b10618 W2407
『日本魚名集覧』が『水産名彙』・『水産俗字解』を引いて「タチウオ」とし、『水産名彙』を引いて「カマス トビエイ アゴ」とする。
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「[鮎-占+予](かます)」の意の国字とする。
『中華字海』が『直音篇』を典拠に「音市義未詳」とする。国字ではない。
b10619 W2408
b10620 W2409
『日本魚名集覧』が『水産名彙』を引いて「サメ」とする。
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鮫」の意の国字とする。
b10621 W2410
『世尊寺本字鏡』に「ツクラ 豆良 [鮎-占+走]作歟」とある。[鮎-占+走]参照。
b10622 W2411
『国字考』にあるが「訓例未詳」として読みをつけない。
『日本魚名集覧』が『水産名彙』・『水産俗字解』を引いて「サケ」とし、『水産名彙』を引いて「シャケ」とする。
『サカナの雑学』にも「サケ」とある。
b10623
b10624
『名義抄』に「[鮎-占+刀] 音刀 [鮎-占+列][鮎-占+刀] イシモチ」とある。
『篇目次第』に「力際切 シイ」とある。
b10624a
b10625
『名義抄』に「胡闘反 コヒ」、『篇目次第』に「コウ反 コ井」とある。
b10626
b10627
b10628
b10629
b10630
b10631
b10632
『篇目次第』に「音各 音カク ヲホイヲ」とある。
b10633
『篇目次第』に「音シク ハエ」とある。
b10634
b10701 W2412 H82-37 @46201
『同文通考』・『國字考』・『倭字攷』に「アサリ」、『和字正俗通』に「イクヒ」とある。
b10702 W2413 H82-38 @46203
『易林本小山板節用集』に「[鮎-占+東]鯑 カドノコ」、『同文通考』に「鯑 カズノコ [鮎-占+東]鯑 カツノコ」とある。
『日本魚名集覧』は『水産名彙』を引いて「ウルカ」とする。
b10703 W2414 H82-39 @46204
やや崩れた字形で『易林本小山板節用集』・『書言字考節用集』・『同文通考』・『和字正俗通』に「コチ」とある。
b10704 W2416
『新撰字鏡小学篇』に「加豆乎」とある。
b10705 W2417
『名義抄』に「タヒ」とある。
『日本魚名集覧』が『水産名彙』・『日本動物圖鑑』・『岩波動物學辭典』を引いて「カサゴ」・『水産名彙』を引いて「モウオ」とする。『漢語大字典』・『中華字海』ともに清代の『南越筆記』を引き「赤魚、又名青松魚」とする。
中国に古い典拠が見られないが、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「シク」と音注がある。あるいは佚存文字であったものと同形の文字が『南越筆記』で使われたのであろうか。
b10706 W2418 H74-82 @46202
『新撰字鏡小学篇』に「豆久良」、『世尊寺本字鏡』に「[鮎-占+赱] ツクラ 豆良 [鮎-占+走]作歟」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『拾篇目集』に「ツクラ」、『篇目次第』に「ツクラ 无」、『元和三年板下学集』に「スバシリ」とある。
『字鏡集寛元本』に「ツクラ [鮎-占+赱] 豆良 [鮎-占+走]作歟」とあるのは、『世尊寺本字鏡』の影響が考えられるが、親字が『世尊寺本字鏡』の[鮎-占+赱]から[鮎-占+走]になっているのにかかわらず、注文に「[鮎-占+走]作歟」をつけているのは誤りであろう。
b10707 W2419
『弘治二年本節用集』・『天正十七年本節用集』に「コノシロ」とある。[鮎-占+引]の異体字か。
b10708 W2420
『国字の字典』が西鶴の『諸艶大鑑』を引き「鯰(なまず)」の意の国字とする。
b10709 W2421
b10710 W2422
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鮭(さけ)」の意の国字とする。
b10711 W2423
b10712 W2424
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鱒の介(ますのすけ)」の意の国字とする。
b10713 W2426
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「下足(げそ)」の意の国字とする。
b10714 W2427
『国字の字典』が『大辭典』を引き「いるか」の意の国字とする。[鮎-占+{(豚-月)*一}]参照。
b10715 W2428
『世尊寺本字鏡』に「直灰臣灰二反 ハエ」、『頓要集』に「ハエ」とある。「ハエ」には通常[鮎-占+危]の字があてられる。
『名義抄』にある字も崩れてこの字に近づきつつある。『世尊寺本字鏡』の字形は、ほとんど[鮎-占+花]の形になっている。[鮎-占+危]から[鮎-占+花]ができ、別字と認識されて、「ほっけ」の意に用いられるようになったものであろうか。
『日本魚名集覧』が『水産名彙』を引いて「ホッケ」『実験活用水産宝典』を引いて「アイナメ」、『新撰北海道史』を引いて「カスベ」とする。
b10716
『名義抄』に「俗呑字」とある。
b10717
『拾篇目集』に「ソク反 フナ チヌ」とある。
b10718
『拾篇目集』に「アメ」とある。
b10719
『日本魚名集覧』が『水産名彙』・『実験活用水産宝典』を引いて「ワカサギ」、『水産名彙』を引いて「チカ」とする。