【日本語を読むための漢字辞典】 『動物漢字の辞典』 【魚4】 |
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b11101 W2486 H35-13 @46470
『運歩色葉集』・『増刊下学集』・『早大本節用集』・『易林本小山版節用集』に「タラ」、『明応本節用集』に「タラ 北國有之」、『書言字考節用集』には「[鮎-占+(膤-月)] タラ 和俗所用」とある。
中国・台湾の漢字規格にもあるが、日本の国字を輸入したものである。中国には簡体字さえある。
b11102 W2487 H82-65 @46468
『運歩色葉集』・『温故知新書』・『増刊下学集』などに「鮟鱇 アンカウ」とある。「鮟鱇(あんこう)」は海魚の一種。中国でもこの字を輸入して用いる。
『弘治二年本節用集』・『永禄二年本節用集』・『天正十七年本節用集』などに「アンカウ 有足魚也」とある。頭部の提灯状のものを足に見立てたものか。
b11103
b11104 W2488 46469
『元和三年板下学集』・『同文通考』・『和字正俗通』・などに「ハエ」、『國字考』に「ハヱ」とある。
b11105 W2489
[鮎-占+敷]参照。
b11106 W2490
『新撰字鏡小学篇』・『世尊寺本字鏡』に「加豆乎」とある。『国字の字典』は、字形を誤って[情-青]を「巾」とする。
b11107
『国字の字典』が『新撰字鏡』を引き、「鰮(いわし)」の意の国字とする。
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「イルカ イハシ」、『拾篇目集』に「イルカ イワシ」、『米沢文庫本倭玉篇』に「ロク イルカ」とある。いずれも字形はやや崩れた形となっているが、同字に間違いない。
龍龕手鑑に「力木切 魚名」とある。『米沢文庫本倭玉篇』の音が『龍龕手鑑』の反切に一致しており、影響が考えられる。国字ではない。
b11108 W2492
『和字正俗通』に「キス」とある。
b11109 W2493
『拾篇目集』に「ウルリコ」とある。
b11110 W2494
『運歩色葉集』・『増刊下学集』・『早大本節用集』などに「エソ」とある。
『国字の字典』が『和字正俗通』を典拠に「狗母魚(えそ)」の意の国字とする。
b11111 W2495
『新撰字鏡小学篇』に「加豆乎」とあり、『国字の字典』が「堅魚(かつお)」の意の国字とする。
『中華字海』が蒲松齢の『日用俗字』を典拠に「[鮎-占+昌]魚的別種」とする。中国の典拠が新しいので、今のところ国字としておく。
b11112 W2496
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「堅魚(かつお)」の意の国字とする。
b11113 W2497
b11114 W2498
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鰾膠(にべかわ)」の意の国字とする。
b11115
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鱧(はも)」の意の国字とする。
『中華字海』が李石『続博物志』を典拠に「音麻。同虫莫」とする。国字ではない。
b11116 W2500
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鮎」の意の国字とする。
b11117 W2501
『新撰字鏡』に「奈万豆」、『名義抄』・『世尊寺本字鏡』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』・『篇目次第』・『拾篇目集』などに「ナマツ」とある。
b11118 W2502
『書言字考節用集』に「[鮎-占+昌] マナカツホ 和俗所用或[鮎-占+將]。或[鮎-占+乾]。並未詳」、『サカナの雑学』に「マナガツオ」とある。
b11119 W2503
『世尊寺本字鏡』に「ハエ 波无」、『拾篇目集』に「ハエ」とある。
b11120 W2504
『増刊下学集』に「フク」とある。
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b11122
b11123
『拾篇目集』に「ツクラ」とある。
b11124
『拾篇目集』に「コノシロ」とある。
b11125
『名義抄』に「アキト」とある。
b11201 W2505 H19-79 @46437
『名義抄』に「音堅 カツヲ」とある。
b11202 W2506 H82-69 @46516
『広漢和辞典』に「国字 きす。海魚の一。南日本沿岸の砂底に産する。鶏魚。」とあるが、典拠はない。
『字彙補』が『唐韻』を典拠に「與熹同」とする。国字ではない。中国でも日本での魚名「きす」の意を逆輸入して使っており、『漢語大詞典』など辞書によっては漢字本来の意味が載っていないこともある。
b11203
b11204
b11205 W2507
『米沢文庫本倭玉篇』に「ハヱ」、『異體字辨』に「ハヘ」、『同文通考』・『国字考』に「ハエ」とある。「鮠」に同じ。
b11206 W2508
『米沢文庫本倭玉篇』に「エイ」とある。
b11207 W2509
『日本人が作った漢字』が山田俊雄氏の『近代常用の漢字』から」「どじょう」と引いて国字とする。
b11208 W2510
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「河豚(ふぐ)」の意の国字とする。『増刊下学集』に「[鮎-占+冨] フク」とある。
b11209 W2511
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「すいたたき」の意の国字とする。
b11210 W2512
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「沙魚(はぜ)」の意の国字とする。
b11211 W2513
『名義抄』に「イ禾シ」とある。「鰯」の意の国字か。
b11212 W2514
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「目奈太(めなだ)」の意の国字とする。
b11213 W2515
『国字の字典』が『魚名博覧』を引き「鮠(はや)」の意の国字とする。
b11214 W2516
『新撰字鏡小学篇』に「女久知良」、『難字記』に「タチクチラ」とある。
b11215 W2518
グループ名として用いられた「ブリザード」の宛字。
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『名義抄』に「音良」とある。
b11219 W2519 H75-47 @46560
『永禄二年本節用集』・『堯空本節用集』・『天正十七年本節用集』・『易林本小山板節用集』に「シイラ」、『書言字考節用集』に「シイラ 未詳」、『増刊下学集』には「シヒラ 倭字歟」とある。
『弘治二年本節用集』に「シイテ」とあるのは「シイラ」の誤りであろう。
『国字の字典』は『和字正俗通』を典拠に「勒魚(しいら)」の意の国字とする。
b11301 W2520 H75-52 @46582
[鮎-占+暑]に同じ。『サカナの雑学』に「シイラ」とある。
b11302 W2521 H75-46 @46559
『サカナの雑学』に「カムルチイ。ハタハタ」とある。「カムルチイ」は雷魚のこと。「ハタハタ」の意の文字とは同形別字か。国字か否か難しいところである。
b11303 W2522 46602
『弘治二年本節用集』・『永禄二年本節用集』に「イシモチ」とある。国字[鮎-占+追]の異体字か。
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『新撰字鏡小学篇』に「阿弥」とある。
b11305 W2524 H75-49 @46562
『拾篇目集』に「イシフシ」、『書言字考節用集』に「ムツ」とある。
b11306 W2525
『サカナの雑学』に「メクラハゼ」とある。
b11307 W2526
『サカナの雑学』に「サワラ」とある。
b11308 W2527
『国字の字典』が『饅頭屋本節用集』から「なしもの」と引き「塩辛(しおから)。魚醤(うおびしお)」の意の国字とする。
b11310 W2528
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「公(わかさぎ)」の意の国字とする。
b11311 W2529
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「石首魚(いしもち)」の意の国字とするが、同書には4画の草冠の字形で「邦名なし。鮫を見よ」とある。典拠を誤ったものであろうか。
b11312 W2530
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「坊主吾里(ぼうずごり)」の意の国字とする。
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『名義抄』に「サクル」とある。
b11401 W2533
『国字の字典』は『和字正俗通』から「[鮎-占+豪]魚(きす)」と引き国字とするが、『和字正俗通』は[鮎-占+細]に対応する漢字としてのせている。ただ『中華字海』などになく、『和字正俗通』の処理が適切か否かは疑問が残る。
b11501 W2534
ややくずれた字形で、『名義抄』に「[鮎-占+敷][鮎-占+常] 敷常二音(下略)」、『字鏡鈔』・『篇目次第』に「イルカ」とある。『和字正俗通』に「[鮎-占+敷][鮎-占+常] イルカ」とあり、『国字の字典』が「海豚(いるか)」の意の国字とする。
b11502
『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「鮒(ふな)」の意の国字とする。
b11503 W2536
b11801 W2538
『日本魚名集覧』が『水産名彙』を引いて「フグ フクベ」とする。『国字の字典』が『サカナの雑学』を引き「河豚(ふぐ)」の意の国字とする。
b11802 W2540
『字鏡鈔』に「ナヨシ」、『難字記』に「コノシロ」とある。
b11901 W2541
『名義抄』に「ナヨシ」とある。
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『サカナの雑学』に「スバシリ」とある。前項参照。
b11903 W2539
『世尊寺本字鏡』に「ツクラ」、『字鏡集寛元本』・『拾篇目集』に「ナヨシ」とある。
『日本魚名集覧』が『水産名彙』『水産俗字解』を引いて「ナヨシ」、『水産名彙』を引いて「クチメ」とする。とする。
『国字の字典』は『サカナの雑学』を引き「鯔(ぼら)」の意の国字とする。
『字鏡鈔』に「イヨシ」とあるのは、「ナヨシ」の誤りか。
b11904 W2543
『サカナの雑学』に「ヤガラウオ」とある。
b11905
b12001 W2544
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ナヨシ」とある。
b12101 W2545
『温故知新書』に「カイラキ」とある。
b12102 W2546
『日本魚名集覧』が『水産名彙』を引いて「アラ」とする。
b12201
『名義抄』に「ヒラク アサヤカナリ」とある。