あかんたいていあつたい【亜寒帯低圧帯, subpolar low pressure belt】
北緯及び南緯60度付近の気圧が低い帯状の地域。
「高緯度低圧帯」ともいいます。
あきたおき【秋田沖】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
東北地方秋田県西方の沖合。
あきさめぜんせん【秋雨前線】
秋になると、次第に太平洋高気圧の勢力が弱まり、大陸高気圧が優勢になってきます。
この時、この二つの気団が日本付近で接し、東西に伸びる前線ができます。
この二つの気団は勢力が拮抗しているために、長期間ほぼ同じところに留まります。
この停滞前線を「秋雨前線」と呼びます。
前線の北側では大陸の寒気の影響で冷たい雨が降ります。
この雨を秋霖(しゅうりん)と呼びます。
同じような仕組みで、春にできる停滞前線を
梅雨前線と呼びます。
あけがた【明け方】
0時頃から3時頃まで。
あさ【朝】
6時頃から9時頃まで。
あさなぎ【朝凪】
地表付近と海面付近の気温に差があると、風
(大気の流れ)が発生します。
日中や夜間には、温度差が比較的大きくなりやすく、風が吹きやすくなります。
こうした日には、夜から昼にかけて、地表付近と海面付近の気温差がなくなる時間帯があります。
この時間帯の前後には、空気の移動がなくなり、風が止まります。
この無風状態
(凪)を、「朝凪(あさなぎ)」といいます。
海陸風
あねったいこうあつたい【亜熱帯高圧帯, subtropical high pressure belt】
北緯30度・南緯30度付近の気圧が高い帯状の地域。
「中緯度高圧帯」ともいいます。
あめ【雨, rain】
大気中の水蒸気が集まって(凝結して)大きくなり(水滴となり)、浮かんでいることができずに落下するもの。
天気予報では、直径0.5mm以上の雨滴が、広域に、また、長時間降る状態をいいます。
雨が降る仕組みを簡単に説明してみます。
- 太陽の熱によって地表近くの空気が暖められます。
- 暖められて軽くなった空気は上昇し始めます。
- 空気は断熱膨張【だんねつぼうちょう, adiabatic expansion】し、温度が下がります(1000m上昇するごとに 5℃低下します)。
- 大気中に含むことのできる水蒸気量は、温度によってその上限が決まっています。
この上限の量を飽和水蒸気量と呼びますが、この飽和量を超えるほどに温度が低下すると、次第に水蒸気が凝結し、水滴や温度が充分に低い場合は氷の結晶(氷晶)となります。
- この水滴あるいは氷晶の直径が、0.01mm程度のものを「雲粒」と呼びます。
これが雲の正体です。
0.1mm程度のものは「霧粒」と呼ばれ、 2mm程度になると「雨粒」と呼ばれます。
- 水滴あるいは氷晶が、充分に吸収・併合しながら大きくなると、空中に浮かんでいることができずに落下します。
こうして落下するもののうち、水滴あるいは氷晶が融けて降ってくるものが雨、氷晶が融けずに降るものを雪といいます。
天気図で使われる記号【てんきずでつかわれるきごう, symbols for weather map】
アメダス【AMeDAS、Automated Meteorological Data Acquisition System、地域気象観測システム】
全国1300カ所に設置されている自動気象観測装置。
降水量、積雪量、風向・風速、気温、日照時間などを観測しています。
あられ【霰, graupel】
あれたてんき【荒れた天気】
雨または雪を伴い、注意報基準を超える風が予想される天気。
注意報・警報
いじょうきしょう【異常気象】
過去30年に一回以下しか観測できない気象現象。
いずしょとう【伊豆諸島】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
関東地方神奈川県南方の大島・新島など
(「伊豆諸島北部」といいます)と三宅島・八丈島など
(「伊豆諸島南部」といいます)を含む地域。
いどうせいこうきあつ【移動性高気圧】
春や秋に大陸から移動してくる高気圧で、一般に移動の速度が速く、好天をもたらしますが、高気圧の東北側は寒気を呼び込みやすく霜害などの原因となることがあります。
高気圧の構造は
高気圧・低気圧を参照ください。
いなずま【稲妻, lightning】雷
いなびかり【稲光, lightning】雷
インド洋ダイポールモード(現象)【Indian Ocean Dipole (mode)】
春から秋にかけて、インド洋の東側(インドネシア付近)で海面温度が下がり、一方西側(アフリカ大陸側)で海面温度が高くなる現象。
インド洋では、この時季に、南東風が強まるそうで、そのためインドネシア付近にある海面温度の高い海水が西側に移動します。
そこに、海面下の冷たい海水が上昇して水温が下がる、ということのようです。
大気の運動と同じですね。
これが日本の夏の高温の一因であることが分かってきたそうです。
うねり
遠くから伝播して来た波、また、風が止んだ後も残っている波。
その場所で吹いている風によって発生する波を「風浪(ふうろう)」といいます。
この「風浪(ふうろう)」と「うねり」を併せ、波のことを「波浪【はろう, wave】」といいます。
波浪【はろう, wave】
うみかぜ【海風】
日中は、太陽の日差しを受けて、陸地や海
(や広い湖など)が温められますが、陸地は、海に比べて比熱が小さい
(同じ体積の陸地と海を同じ温度だけ上昇させるのには、陸地の方がより少ない加熱で済む、逆にいえば、同じ量の熱が加えられれば、陸地の方がより高温になりやすい)ため、海
(陸地より比熱が大きい)よりも早く温まります。
そのため、気温は、地表付近の方が海面付近より高くなります。
地面付近の空気は、気温が上昇し、体積が大きくなり、密度が低くなり、その結果軽くなり、上昇し始めます。
地面付近の空気が上昇すると、その付近の空気が希薄になり
(気圧が低くなり)、そこに向かって海面付近の空気が流れ込みます。
この海から陸地に向かっての風
(大気の流れ)を「海風(うみかぜ)」といいます。
海陸風
うりょう【雨量】
単に雨や雪などの量を表現する時に用い、時間当たりの量を数値で表す場合は
降水量と呼ばれ、区別されるようです。
うんりょう【雲量】
全く雲のない状態を 0、全天が雲で覆われている状態を 10 とした、全天に占める雲の割合。機器による計測ではなく、目視によって計測しています。
エルニーニョげんしょう【El Nino現象】
南米のエクアドルからペルーにかけての海域で、数年に一度12月頃から、海面温度が平年に比べて異常に上昇し、それが半年以上も続く現象で、魚種や漁獲量に大きな影響を及ぼすばかりでなく、豪雨・干ばつなど世界的な規模の異常気象の原因と考えられています。
エルニーニョは「イエスキリスト」の意味で、クリスマスの時期に発生することから、その名が付けられ、逆に、海面温度が平年よりも低くなる現象はラニーニャ(女の子)と呼ばれます。
えんかいしゅう【沿海州、Приморский край(ロシア語)】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
ロシア南東部、アムール川以南の日本海に面した地域。
えんむ【煙霧, haze】
おおあれ【大荒れ】
暴風警報級の強い風が吹き、一般には雨または雪などを伴った状態。
注意報・警報
おおしけ【大しけ】
波高
(はこう、波の最も低い位置から最も高い位置までの高さ)が、6mをこえ9mまで
(6m<波高≧9m)の場合の、波浪(はろう)の状態を指す表現。
波浪【はろう, wave】
おがさわらしょとう【小笠原諸島】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
関東地方伊豆諸島南方の、父島・母島を含む地域。
おきなわ・あまみ【沖縄・奄美】
天気予報で使われる地域の一つで、
- 奄美地方(「天気予報で使われる地方区分」では「九州南部・奄美地方」に区分されます) - (鹿児島県)奄美群島、トカラ列島
- 沖縄地方 - 沖縄県
を合わせた地域。
天気予報で使われる地方区分
おきなわちほう【沖縄地方】
天気予報で使われる地方区分の一つで、以下の地域。
- (最も一般的な地方区分としての)九州地方に属する8県の内、沖縄県
天気予報で使われる地方区分
おきなわのみなみ【沖縄の南】
沖縄県南方・台湾東方の海域。
天気予報などで位置を示す場合に用いられます。
おそじも【おそ霜】
植物の生長が盛んになる晩春から初夏にかけて降りる
霜。
オゾンそう【オゾン層, ozone layer】
対流圏から
成層圏のほぼ中央の、高度20-25km付近の、オゾン(O
3)の濃度が高い層。
オゾンには、次のような特徴があります。
- 自然界では、雷や紫外線などの作用で、極めて少量生成されますが、酸化作用が強く不安定であるため、自然に分解して酸素に戻ってしまいます。
- このオゾンは、漂白剤・殺菌剤・消毒剤などに利用されるほど毒性が強く、人体にも有害ですが、一方、宇宙から地球に届く、有害な波長の短い紫外線を吸収するなど、生物が生息できる環境を整える役割を担っています。
- ところが、スプレーや冷蔵庫の冷媒に使われるフロンは、本来非常に安定した物質ですが、上空で紫外線などの作用により、塩素(Cl)と酸素(O)に分解され、その塩素がオゾンを破壊します。
これにより、オゾンが減少し、吸収される紫外線の量が減り、その結果、有害な紫外線が多く地上に届くことになります。
これを防ぐために、オゾンを破壊する物質の放出を削減することが必要となります。
オゾン・ホール【ozone hole】
オゾン層のオゾン濃度が極端に低いところ。
地球を包むように存在するオゾン層の一部のオゾン濃度が低下し、穴があいたような状態になることから。
おだやか【穏やか】
波高
(はこう、波の最も低い位置から最も高い位置までの高さ)が、0mから0.1mまで
(0m≦波高≧0.1m)の場合の、波浪(はろう)の状態を指す表現。
波浪【はろう, wave】
おだやかなほう【穏やかなほう】
波高
(はこう、波の最も低い位置から最も高い位置までの高さ)が、0.1mをこえ0.5mまで
(0.1m<波高≧0.5m)の場合の、波浪(はろう)の状態を指す表現。
波浪【はろう, wave】
おほーつくかい【オホーツク海, Sea of Okhotsk, Охотское море(ロシア語)】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
北海道東北・千島列島
(クリル列島)・カムチャツカ半島・シベリア・サハリン
(樺太)に囲まれる海域。
おんしつこうか【温室効果】
大気中に含まれる水蒸気や二酸化炭素(CO2)などは、太陽からの可視光線は通しますが、地表から放射される赤外線を吸収し、再び地表に向かって放出する性質があります。
地球の気温は、こうした微妙なバランスの上で、ほぼ一定に保たれています。これを温室効果と呼んでいます。
ところが、石化燃料の多用などによって、温室効果がある二酸化炭素・メタンなどが大気中に放出されると、地球外に放出されるべき熱を吸収してしまうため、地球の温暖化が進み、地球環境に急激で大きな変化をもたらします。
そのため、現在、過度の変化を抑制するために、世界的な規模で協議が続けられています。
おんたいていきあつ【温帯低気圧, extratropical cyclone】
おんだんぜんせん【温暖前線, warm front】
暖気団
(暖かい空気の塊)が、寒気団
(冷たい空気の塊)の上に乗りかかるようにして、寒気団を押す前線。
両気団が接する面を前線面
(気団同士が接する接触面)、それが地表に接する部分を前線といいます。
暖かく軽い空気が、冷たく重い空気の上に乗りかかって、冷たく空気を押す形になるため、前線面は広くなります。
そのため、雨域
(雨が降るは範囲)は広く、広範囲・長時間にわたり、天気が悪化する傾向があります。
この前線面に沿ってできる雲は、その高度ごとに、様々な形になります。
寒冷前線【かんれいぜんせん, cold front】