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[辞典・用語][お天気用語集(日本版・北半球版)][た行]

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たいきけん【大気圏, atmosphere】

天体を包むように覆っている大気の層。
地球の大気圏は、地表から約600km(目安と考えて下さい)で、地表からの高度と温度の関係で、下層から、
に区分されます。

大気の構造

たいきのこうぞう【大気の構造】

大気の構造
大気圏(地球を取り巻く大気の層)を、地表からの高度と温度の関係で以下のように区別します。

ただし、高度は中緯度での平均的な数字を示します。
たとえば、対流圏は極では約9km、赤道上では約16kmになります。
また、右の図で、偏西風などの位置については正確なものではありません。

たいきのじょうたいがふあんてい【大気の状態が不安定, unstable atmosphere】

大気の状態が不安定
大気の状態が不安定-大気の成層状態(冷たい空気と暖かい空気の重なり具合)が不安定で、にわか雨や雷雨の起こりやすい天気。
冷たい空気が、暖かい空気の上に、乗り上がっている状態。
同じ天気が長く続かない、天気がすぐに変わる、という意味の「不安定」ではありません。
そのため、「不安定な天気」「天気が不安定」という表現は、誤解を生みやすいということから、使われません。

暖かい空気は軽く、冷たい空気は重いため、通常は、冷たい空気は暖かい空気の下にもぐりこみますが、時に、これが逆になってしまうことがあります。
つまり、暖かい空気の上に、冷たい空気が乗り上がってしまう、この状態を「大気の状態が不安定」といいます。

この「不安定な状態」の均衡が破れて、暖かい空気が上昇し始めると、急速に雷雲(積乱雲)が発達し、にわか雨や雷が発生しやすくなります。
この時発生するを、特に、界雷(かいらい)と呼んでいます。

たいちほうでん【対地放電, lightning strike】落雷【らくらい, lightning strike】

たいふう【台風, typhoon】

熱帯低気圧(熱帯の海上で発生する低気圧)のうち、最大風速が 17m/s(風力8)以上のもの。
台風の発生の仕組みを簡単に説明してみます。

台風の強さ区分最大風速
(最大風速が17m/s未満は熱帯低気圧)
台風17-33m/s未満
強い台風33-44m/s未満
非常に強い台風44-54m/s未満
猛烈な台風54m/s以上

台風の大きさ区分風速15m以上の半径
台風500km未満
大型の(大きい)台風500~800km未満
超大型の(非常に大きい)台風800km以上

この表から分かるように、台風の強さも大きさも「風」を基準に決められます。大きな災害をもたらしやすい「雨」については、全く考慮されていませんので注意が必要です。
また、熱帯低気圧になったからといって安心はできません。単に風が弱まっただけなのです。
2000年6月より、それまで使われていた台風の強さを表す「弱い」「並の強さ」、台風の大きさを表す「ごく小さい」「小型」「中型」などの表現は使われなくなりました。誤解されやすい表現であったために改訂されたものです。

ダイヤモンド ダスト【Diamond Dust】

氷晶(空気中の水蒸気が凍ったもの)が空中に浮んでいる現象。
太陽の光線を受けて、きらきらと光る様子は、ダイヤモンドのように美しいそうです。

たいりゅうけん【対流圏, troposphere】

最も地表に近い大気の層で、極付近で地表から約9km、中緯度付近で約11km、赤道付近で約16kmの層。
空気の大半がこの層にあり、温度差によって大気の対流が起きます。
気象現象のほとんどが、この対流に起因します。

大気の構造

たしょうなみがある【多少波がある】

波高(はこう、波の最も低い位置から最も高い位置までの高さ)が、0.5mをこえ1.25mまで(0.5m<波高≧1.25m)の場合の、波浪(はろう)の状態を指す表現。

波浪【はろう, wave】
波浪表

たつまき【竜巻】

一般に積乱雲から垂れ下がるような形の漏斗状の渦巻で、集中的な激しい上昇気流によるものです。

だんねつぼうちょう・だんねつしゅうしゅく【断熱膨張・断熱収縮, adiabatic expansion, adiabatic contraction】

断熱膨張・断熱収縮
断熱状態で、体積(大きさ)が膨張・収縮すること。
断熱状態では、体積が変化しても、それ自身が持つエネルギーの総量は変化しません。

まず、「断熱状態」とは、周囲と熱の交換がない状態を指し、
があります。
ここでの説明は、後者の場合になります。

次に、「膨張(体積が大きくなる)」「収縮(体積が小さくなる)」ですが、
状態が変化しても、エネルギーの総量に変化はないことから、
ことになります。
ここで、「エネルギー量」は、「熱」「温度」と読み替えても、ほぼ同じです。

従って、
します。

これを空気の移動に当てはめると、
するということになります。

ちいきめい【地域名】天気予報で使われる地域名・海域名など【てんきよほうでつかわれるちいきめい・かいいきめいなど】

ちきゅうおんだんか【地球温暖化】温室効果

ちしまきんかい【千島近海】

天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
北海道東部沖からカムチャツカ半島に連なる列島(千島列島、ロシア名をクリル列島)の周辺海域。

地域名・海域名

ちじょうてんきず【地上天気図】天気図

ちめい【地名】天気予報で使われる地域名・海域名など【てんきよほうでつかわれるちいきめい・かいいきめいなど】

ちゅういどこうあつたい【中緯度高圧帯】亜熱帯高圧帯【あねったいこうあつたい, subtropical high pressure belt】

ちゅういほう・けいほう【注意報・警報】

災害の発生する恐れがある場合などに発表される予報。

種類 対象 条件
特別警報 予想される現象が特に異常であるため重大な災害の起こるおそれが著しく大きい場合に、その旨を示して行う警報
大雨台風や集中豪雨により数十年に一度の降水量となる大雨が予想され、
若しくは、数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合
暴風数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により暴風が吹くと予想される場合
暴風雪数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合
大雪数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合
高潮数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高潮になると予想される場合
波浪(風浪、うねり等)数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高波になると予想される場合
津波高いところで3mを超える津波が予想される場合
火山噴火居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が予想される場合
地震(地震動)震度6弱以上の大きさの地震動が予想される場合
地面現象(山崩れ、地滑り等)
警報重大な災害の起こるおそれのある旨を警告して行う予報
暴風
暴風雪
大雨
大雪
高潮
波浪(風浪、うねり等)
浸水
洪水
大津波高いところで3メートルを超える津波が予想される場合
津波高いところで1mを超え3m以下の津波が予想される場合
地面現象(山崩れ、地滑り等)
注意報災害が起るおそれがある場合にその旨を注意して行う予報
風雪
強風
大雨
大雪
乾燥
濃霧
なだれ
低温
着雪
着氷
融雪
高潮
波浪(風浪、うねり等)
浸水
洪水
津波高いところで20cmを超え1m以下の津波が予想される場合
地面現象(山崩れ、地滑り等)
気象情報気象情報は発表のタイミングや役割によって次のように分けられる。
台風に関する情報a) 特別警報、警報、注意報に先立って注意を喚起するためのもの。 (予告的な情報)
大雨や暴風などに関する情報b) 特別警報、警報、注意報が発表された後の経過や予想、防災上の注意を解説するもの。(補完的な情報)
記録的短時間大雨情報c) 数年に1回程度発生する記録的な短時間の大雨を観測したなどのときに、一層の警戒を呼び掛けるもの。
低気圧に関する情報d) 少雨、長雨、低温、梅雨など比較的長期にわたる現象について注意を喚起したり、解説するためのもの。
少雨に関する情報
海氷情報
潮位に関する情報
黄砂
津波若干の海面変動、津波なしの場合

ちゅうかんけん【中間圏, mesosphere】

成層圏熱圏の間に位置する大気の層で、中緯度付近で約50km~約80kmの層。

大気の構造

ちゅうごくちほう【中国地方】

天気予報で使われる地方区分の一つで、以下の地域。

天気予報で使われる地方区分
天気予報で使われる地方区分

ちょうせんはんとう【朝鮮半島, Korean Peninsula, 조선반도(韓国語)

天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国からなる半島。

地域名・海域名

ちりえんむ【ちり煙霧, 塵煙霧】

塵(ちり)・砂・火山灰などが、風によって吹き上げられ、離れた場所で、かつ、風がない状態でも空中に浮遊していて、視程が1km未満の状態。
吹き上げられている場所近くで、塵・砂・火山灰などが風に舞っている状態は、「砂塵嵐【さじんあらし, dust storm】」といいます。

天気図で使われる記号【てんきずでつかわれるきごう, symbols for weather map】
天気図で使われる記号

つゆ【梅雨】

六月から七月にかけて、長く前線が停滞し雨が続く季節のこと。

梅雨前線

つゆあけ【梅雨明け】

七月ごろ、停滞していた梅雨前線が北上したとき。

つゆいり【梅雨入り】

六月ごろ、梅雨前線が本州の南岸沖に停滞し始めたとき。

ていおんちゅういほう【低温注意報】

夏季は平年の気温よりも5℃以上低い日が数日続くときに発表されます。

ていきあつ【低気圧】高気圧・低気圧

ていたいぜんせん【停滞前線, stationary front】

暖気団(暖かい空気の塊)と寒気団(冷たい空気の塊)の勢力が拮抗して、互いに譲らない状態が長い間続くことがあります。
季節の変わり目(春や秋)に多く、ほぼ、東西に伸びて、同じところに留まるため、停滞前線と呼ばれます。
春にできる停滞前線を梅雨前線、秋にできる停滞前線を秋雨前線と呼びます。

前線【ぜんせん, weather front】
梅雨前線・秋雨前線 天気図で使われる記号 天気図

てんきず【天気図, weather map】

天気図
天気図は、気圧や気温・天気・風向・風力など、大気の状態(高気圧・低気圧・台風・前線など)を図示することによって、天気の状態を把握しやすくしたもので、
天気図には、
があり、それぞれ、
があります。

ここでは、「地上」の「実況天気図」を、「天気図」と呼びます。

天気図から天気を予測する場合には、アメダス【AMeDAS、Automated Meteorological Data Acquisition System、地域気象観測システム】で雨の様子や、ひまわりの画像で雲の動きなどを、合わせてご覧になることをお勧めします。
ただ、残念なことに、インターネット上では、ほとんどが、天気図と、アメダスやひまわりの画像は別々のページに掲載されています。
同じページに載せていただくと、分りやすいのではないかと思いますが。

てんきずでつかわれるきごう【天気図で使われる記号, symbols for weather map】

天気図で使われる記号

天気図

天気図で使われる記号とお天気のアイコンフォントです。
記号をクリックしていただきますと、ダウロードのページにジャンプします。

天気図記号 お天気アイコン

てんきふめい【天気不明】

気象観測の際に、以下のような場合に、天気不明とされます。

天気図で使われる記号【てんきずでつかわれるきごう, symbols for weather map】
天気図で使われる記号

てんきよほうでつかわれるじこく【天気予報で使われる時刻】

時刻に関する用語
天気予報で使われる時刻(時間細分)
午前中未明 0時から3時頃まで
明け方3時頃から6時頃まで
6時頃から9時頃まで
日中昼前9時頃から12時頃まで
午後昼過ぎ12時頃から15時頃まで
夕方15時頃から18時頃まで
夜のはじめ頃18時頃から21時頃まで
夜遅く21時頃から24時頃まで
(「午前中」「午後」以外は、凡その時間です)

てんきよほうでつかわれるちいきめい・かいいきめいなど【天気予報で使われる地域名・海域名など】

天気予報で使われる地域名・海域名など

てんきよほうでつかわれるちほうくぶん【天気予報で使われる地方区分】

天気予報で使われる地方区分
天気予報で使われる地方区分
北日本 北海道地方北海道
東北地方青森県、秋田県、岩手県、
宮城県、山形県、福島県
東日本 関東甲信地方茨城県、栃木県、群馬県、
埼玉県、東京都、千葉県、
神奈川県、長野県、山梨県
東海地方静岡県、愛知県、岐阜県、
三重県
北陸地方新潟県、富山県、石川県、
福井県
西日本 近畿地方滋賀県、京都府、大阪府、
兵庫県、奈良県、和歌山県
中国地方岡山県、広島県、島根県、
鳥取県
四国地方徳島県、香川県、愛媛県、
高知県
九州北部地方山口県、福岡県、大分県、
長崎県、佐賀県、熊本県
九州南部・
奄美地方
宮崎県、鹿児島県の本土、
種子島、屋久島
沖縄・奄美 奄美群島、トカラ列島
沖縄地方沖縄県

とうあつせん【等圧線】天気図

とうかいちほう【東海地方】

天気予報で使われる地方区分の一つで、以下の地域。

天気予報で使われる地方区分
天気予報で使われる地方区分

とうほくちほう【東北地方】

天気予報で使われる地方区分の一つで、以下の地域。

天気予報で使われる地方区分
天気予報で使われる地方区分

とくいび【特異日】

特定の天気になる日。
文化の日の11月3日は晴れる、などのことです。



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