ばいう【梅雨】つゆ【梅雨】
ばいうぜんせん【梅雨前線】
春になると、低温多湿のオホーツク高気圧が衰え始め、高温多湿の太平洋高気圧が次第に勢力を強めます。
この時、この二つの気団が日本付近で接し、東西に伸びる前線ができます。
この二つの気団は勢力が拮抗しているために、長期間ほぼ同じところに留まります。
この停滞前線を「梅雨前線」と呼びます。
梅雨前線が北上して、日本付近から遠ざかった後にも、オホーツク高気圧が盛り返して、梅雨前線が南下することがあります。
これを「戻り梅雨」と呼んでいます。
これと逆の現象が秋にも現れます。これを
秋雨前線と呼びます。
はこう【波高, wave height】
波の、最も低い位置から最も高い位置までの高さ。
この「最も低い位置」「最も高い位置」は、常に一定とは限りません
(むしろその都度違います)ので、幾つかの波の平均値をとった値を用います。
波浪【はろう, wave】
ばくだんていきあつ【爆弾低気圧】
一日で、約24hPa以上、気圧が低下した温帯性低気圧を指します。
通常は、「急速に発達した低気圧」と表現します。
高気圧・低気圧
ハドレーじゅんかん【ハドレー循環, Hadley cell】
低緯度(北緯及び南緯5-30度)付近の、
亜熱帯高圧帯と
熱帯収束帯との間での、鉛直方向の大気の対流。
熱帯収束帯付近から上昇した大気は、対流圏界面(
対流圏と
成層圏との境界面)に沿って高緯度方向に移動し、亜熱帯高圧帯付近で下降します。
はなぐもり【花曇り】
花(桜)の咲く頃の、どんよりとした(曇の多い)天気。
この時期は、移動性の高気圧と低気圧が交互に日本列島付近を通過します。この低気圧に覆われ、どんよりとした天気になりやすくなります。
はなびえ【花冷え】
花(桜)の咲く頃、時折急に寒くなること、また、その寒さ。
この時期は、移動性の高気圧と低気圧が交互に日本列島付近を通過します。その移動性の高気圧に覆われて晴れた日の夜などに、
放射冷却現象が起き、急に冷え込むことがあります。
これを「花(桜)の咲く季節の冷え込み」といいます。
はるいちばん【春一番】
2月4日頃の立春から3月21日頃の春分までの間に、日本海で発達した低気圧に向かって,その年初めて吹く強い南寄りの風。
はれ【晴】
はろう【波浪, wave】
発生する原因を問わず、波のことを指します。
- その場所で吹いている風によって発生する波、「風浪(ふうろう)」
- 遠くから伝播して来た波、また、風が止んだ後も残っている波、「うねり」
これらを併せて「波浪」といいます。
波高【はこう, wave height】
ひがししなかい【東シナ海, East China Sea, 东海(中文)】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
九州西部・南西諸島・台湾・中国・朝鮮半島で囲まれる海域。
ひがしにほん【東日本】
天気予報で使われる地域の一つで、
- 関東甲信地方 - 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県
- 東海地方 - 静岡県、愛知県、岐阜県、三重県
- 北陸地方 - 新潟県、富山県、石川県、福井県
を合わせた地域。
天気予報で使われる地方区分
ヒートアイランド【heat island】
都市部の気温が周辺部より高くなる現象。以下のような原因が挙げられます。
- エアコン・自動車・工場などから大量の熱が放出されていること
- 大気中の汚染物質が熱を吸収して、熱の放出を妨げていること
- 舗装道路や建物が熱を放出しにくいこと
- 熱を吸収してくれる緑地などが少ないこと
ひまわり
気象庁が管理・運営している静止気象衛星の愛称。
可視光線や赤外線によって、雲の様子や温度などの観測を行っています。
図は、
気象庁の「 防災情報 > 気象衛星」から借用し、縮小させていただきました。
ひょう【雹, hail】
ひょうしょう【氷晶, ice crystals】
ひるすぎ【昼過ぎ】
ひるまえ【昼前】
ふぃりぴんのひがし【フィリピンの東】
天気予報などで位置を示す場合に用いられる呼称で、
フィリピンの東方、北緯10度以北、北緯20度以南、東経140度以西の海域。
ふうこう【風向, wind direction】
風の向きを 16方位または36方位に分けて観測します。
ただ、天気予報で使われるのは、8方位です。
風向は、風の吹いて来る方向を表わします
(風が吹いて行く方向ではありません)。
例えば、
- 「北の風」は、北(北を中心に北北東から北北西の45度の範囲)から吹いてくる風、
- 「北よりの風」は、北より(北を中心に北東から北西の範囲)から吹いてくる風、
- 「北または東の風」は、場所により風向が違う場合に用いられる表現、
です。
ふうそく【風速, wind speed】
風速の10分間の平均値で、毎秒当たりの速度をm/s(1秒間に移動する距離m)の形で表します。
これに対して、瞬間風速は、文字どおり、瞬間的な風の強さを表します。
ふうりょく【風力, wind force scale】
風の強さを 13階級に分類して表わします。
0 | 0-0.3未満 | 煙がまっすぐ昇る |
1 | 0.3以上-1.6未満 | 煙がなびく |
2 | 1.6以上-3.4未満 | 顔に風を感じる。木の葉が動く |
3 | 3.4以上-5.5未満 | 木の葉や細い小枝がたえず動く |
4 | 5.5以上-8.0未満 | 砂ほこりが立ち、小枝が動く |
5 | 8.0以上-10.8未満 | 池や沼の水面に波がしらが立つ |
6 | 10.8以上-13.9未満 | 大枝が動く。電線が鳴る |
7 | 13.9以上-17.2未満 | 樹木全体が揺れる |
8 | 17.2以上-20.8未満 | 小枝が折れる |
9 | 20.8以上-24.5未満 | 人家にわずかの損害が起こる |
10 | 24.5以上-28.5未満 | 人家に大損害が起こる |
11 | 28.5以上-32.7未満 | 広い範囲に大損害が生ずる |
12 | 32.7以上 | 大損害が生ずる。 |
ふうろう【風浪, wind wave】
その場所で吹いている風によって発生する波。
風がないのに波があることがありますが、そのような波のことは、「うねり」といいます。
この「うねり」と「風浪(ふうろう)」を併せ、波のことを「波浪【はろう, wave】」といいます。
波浪【はろう, wave】
フェレルじゅんかん【フェレル循環, Ferrel cell】
中緯度(北緯及び南緯30-60度)付近の、
亜寒帯低圧帯と
亜熱帯高圧帯との間での、鉛直方向の大気の対流。
亜寒帯低圧帯付近から上昇した大気は、対流圏界面(
対流圏と
成層圏との境界面)に沿って低緯度方向に移動し、亜熱帯高圧帯付近で下降します。
フェーンげんしょう【フェーン現象, Föhn(ドイツ語), foehn phenomena(英語)】
「フェーン」は、山の斜面に沿って吹き降ろす、高温で乾燥した局地風の一つ。
「フェーン現象」は、
- 湿った空気が、山の斜面に沿って吹き上がり、
- 上昇するに連れて気温が下がり、水蒸気を放出し、
- この水蒸気を失って乾燥した空気が、
- 山を越え、降下するに連れ気温が上昇し、
- 麓に、高温で乾燥した風が吹く降りる、
この一連の現象。
まず、25℃の空気が、標高2000mの山の斜面を上昇し、高度500mで雲が発生する、とした場合の過程です。
- 海などから水蒸気の補給を受けて、大量の湿気を含んだ空気(この時の気温は25℃)が、山に衝突します。
- この湿った空気が、山の斜面に沿って、吹き上がります。
上昇するに連れて、断熱膨張【だんねつぼうちょう, adiabatic expansion】しながら、次第に気温は低下します。
この断熱膨張によって、気温は、100m上昇するごとに、1℃ほど低下します。
- 気温の低下に伴い、空気中の水蒸気は飽和(空気は温度によって含むことができる水蒸気の量に限界があります、この限界に達した状態を飽和といいます)に達し、凝結して水滴になります。
この水滴は、空中に浮いていることができる程小さければ霧(上空に浮いて塊となっているものを「雲」といいます)、落下してしまう程大きければ雨、冷たく氷結してしまう程であれば雪、ということです。
(ここまでに500m上昇していますから、この時の気温は20℃)
- 水蒸気が凝結して水滴になる時に、熱を放出します。
この熱を「凝結熱」といいます。
周囲の空気は、この凝結熱で暖められます。
断熱膨張によって、これまで通り、100m上昇するごとに1℃ほど気温は低下しますが、凝結熱で温められる結果、低下する率は下がって、100m上昇するごとに、0.5℃ほどになります。
- 空気中の水蒸気が、霧・雨・雪などとして放出されることで、次第に湿度は低下します。
この気温が低下し、水蒸気を失って乾燥した空気が、いよいよ山を越えます。
(更に1500m上昇していますから、7.5℃低下して、この時の気温は12.5℃)
これからは、この空気が、2000mの山を吹き降りる過程です。
- 山を越え、斜面に沿って下降を始めると、今度は断熱収縮【だんねつしゅうしゅく, adiabatic contraction】によって、100mごとに、1℃ほど気温が上昇します。(断熱膨張で低下する温度と同じだけ上昇します)
- この山を下る空気は、山を吹き上がる時に水蒸気を失っていますので、大変乾燥しています。
そのため、気温が上昇しても、気化する水蒸気が少なく、上昇する際に空気を暖めた凝結と反対の現象(「気化」といい、この際に熱を必要とするため周囲の温度は下がります)が起きません。
あるいは、起きても、影響は限定的です。
従って、降下する際には、断熱収縮による100m当たり1℃の気温上昇だけを考えればよいことになります。
こうして、標高2000mの山を越える場合、気温は、上昇する時に12.5℃低下し、降下する時に20℃上昇します。
つまり、山を吹き上がる時の気温よりも、反対側の麓に吹き降りる風の気温は、7.5℃ほど高いことになります。
なおかつ、空気は乾燥しています。
この吹き降りる風を、「フェーン」といい、
この一連の現象を、「フェーン現象」といいます。
(「フェーンFöhn」はドイツ語で、アルプスの山を越えて吹き降りる暖かい風の名です)
図版「断熱膨張・断熱収縮」
ふうろう【風浪】
風により発生する波のこと。
波は、他に、こうして発生した波が伝播したもの、また、風が治まった後も残っている波がありますが、これを「うねり」といいます。
この「風浪」と「うねり」を併せて「はろう【波浪】」といいます。
ふかいしすう【不快指数】
気温が高く湿度も高い時の不快感を数字で表わしたもの。不快指数が 75 で半分以上、80 で全員が不快を感じると判断されます。
乾球温度をtd℃、
湿球温度をtw℃とした時、不快指数 DI=(td+tw)*0.72+40.6 となります。
湿度計
ふけんてんきよほう【府県天気予報】
府県予報区(都道府県単位に分けられた区域、但し、北海道は7地方、沖縄は4地方に分けられる)ごとに発表される天気予報。
ふゆび【冬日】
日最低気温が0℃未満の日。
へいそくぜんせん【閉塞前線, occluded front】
一般に、寒冷前線は温暖前線よりも動きが早く、温暖前線に追い付いてしまうことがあります。
この時、追い付いた寒冷前線の寒気団
(冷たい空気の塊)に、温暖前線の暖気団
(暖かい空気の塊)が上空に押し上げられ、それまで温暖前線前方にあった寒気団と接することになります。
この二つの寒気団が、気温や湿度などに違いがあると、そこが前線となります。
これを「閉塞前線」といいます。
前線【ぜんせん, weather front】
へいねん【平年】
過去30年間の平均的な状態(気温・湿度など数値で表わされる場合には平均値)。気象庁が定め、10年ごとに見直しを行います。
へんせいふう【偏西風, Westerlies】
ほうい【方位】風向【ふうこう, wind direction】
ぼうえきふう【貿易風, trade winds】
ほうしゃれいきゃく【放射冷却】
昼間に蓄積された陸地の熱(赤外線)が、夜間に放出されることによって気温が下がる現象。
曇った日などは、放出された熱が雲に吸収されたり反射したりして、ちょうど温室のような状態になって、気温は下がりにくくなりますが、湿度が低く晴れて風がない夜には、熱の放出を遮るものがないため、気温は下がりやすくなります。
夜間でも、ある程度は雲や水蒸気などから熱が供給されていますが、基本的には、地表からの放出量の方が多くなるものですから、気温は下がります。
その上、水蒸気が少なく(湿度が低く)晴れている(雲がない)と、夜間の熱の供給源がなくなり、熱は逃げていく(気温が下がる)一方ということになります。
こうして気温が下がる現象を、放射冷却現象と呼びます。
ほうわすいじょうきりょう【飽和水蒸気量】
ある温度の空気が含むことのできる水蒸気量の最大値。
温度によって飽和水蒸気量は変化します。温度が高くなればなるほど、多くの水蒸気を含むことができ、温度が下がると飽和水蒸気量は減少します。
ですが、水蒸気が次々に補給される、気温が低下する、
凝結するために必要な核になるもの(チリなどの浮遊粒子)が少ない、などの条件が重なると、飽和点を過ぎても凝結しないことがあります。
これを「過飽和」の状態と呼んでいます。
ほくりくちほう【北陸地方】
天気予報で使われる地方区分の一つで、以下の地域。
- (最も一般的な地方区分としての)中部地方に属する9県の内、新潟県、富山県、石川県、福井県
天気予報で使われる地方区分
ほっかいどうちほう【北海道地方】