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[K'sBookshelf][Flower in Season]

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表紙を飾った花です。
これらの花は、[花の名前小辞典][花の図鑑]でもご覧いただけます。
季節の記述は、南関東が基になっております。


Nov/17/2024


シュウメイギク(秋明菊,秋冥菊)」です。花が少なくなるこの季節に咲く大変貴重な花です。白やピンクや薄紫、一重や八重咲きなど、色も形も豊富で、どれも上品な色合いです。
この花びらのように見えるのは、萼(がく、花びらの外側にあって蕾や花を守る役目を担います)で、花弁(花びら)は退化してしまって、ないのだそうです。花冠(かかん)中央の、緑色の部分が雌蕊(めしべ、シズイ)の集まり、そこから輪のように広がる黄色いものは雄蕊(おしべ、ユウズイ)です。
「キク」という名前が付きますが、キク科ではなく、「アネモネ(Anemone)」と同じキンポウゲ科の植物で、英名も「japanese anemone」といいます。
見分けにくい場合は、この花冠中央に注目してください。「キク(菊)」などの花冠の中央の黄色い部分は管状花(かんじょうか、或いは筒状花)の集まりです。

Nov/3/2024


コシロノセンダングサ(小白栴檀草)」です。夏から秋にかけて、よく見掛けます。種子は「ひっつき虫」の名で、良く知られますね(ただ、「ひっつき虫」の名は、衣服などに「ひっつく」種子を指す一般名詞で、「センダングサ」だけを指す名ではありません)。一旦付くとなかなか取れない、という経験をした人は多いのではないでしょうか。でも、それは、是非、大目に見てあげて下さい。種を保存するために、涙ぐましい工夫を重ねていることの証ですから…。
白い花弁(舌状花)のない、管状花(筒状花、画像中央の黄色い部分)だけの「コセンダングサ(小栴檀草)」がありますが、「コセンダングサ(小栴檀草)」にも、白い舌状花があるものが見受けられます。たまたま変異したものなのか、「コシロノセンダングサ(小白栴檀草)」とすべきなのか、なかなか、悩みどころです。

Oct/20/2024


ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)」です。五弁の花びら(花弁)が、反(そ)り気味に開きます。花径は12mm前後、花冠(かかん)中央から突き出ている茶色の部分は雄蕊(おしべ、ゆうずい)、そこから更に一本突きでているのが雌蕊(めしべ、しずい)、それほど大きくはありませんが、その独特の形が、とても可愛らしい。夏から秋の中頃まで見ることができます。実は丸く、赤熟します、真っ赤です。美しい赤色。その実をヒヨドリ(鵯,白頭鳥、ヒヨドリ科ヒヨドリ属の鳥)」が好む、ということからの名なのだそうですが、はて…? それでは「上戸(じょうご)」は何でしょうか、もしかしたら、「赤い実」を酔った人の赤く染まった頬に見立てたものでしょうか、うむ…?

Oct/6/2024


マメアサガオ(豆朝顔)」です。「マメ」は「豆粒」のように小さいという意味なのだろうと思います。その名の通り、小さな「アサガオ(朝顔)」、英名も「pitted morning glory」。花径が15mm程の、とても小さな五弁の合弁花です。端整な形の白い花がとても可愛いらしい。そろそろ見納めです。

Sep/22/2024


ハゼラン(米花蘭,爆蘭)」です。「ハゼ」は「爆(は)ぜる」の意味で、細い茎の先に蕾や実がつく姿を、線香花火の火花が球(たま)となって、八方に飛び散るさまに見立てたものだそうですね。「ラン」と名乗りますが、ラン科ではなくスベリヒユ科ハゼラン属の草本です。別名を「サンジカ(三時花)」といいます。その名の通り、午後の二時三時頃になると、6mm前後のピンクの五弁花が開き、夕方近くには萎(しぼ)んでしまいます。時間は、驚く程正確です(見習わなくてはいけませんね)。花期は長く、夏の初めから秋にかけて。まだ少し楽しめます。
同じように、花の咲く時間を名にした「ゴジカ(午時花)」あります(どうも「ゴゼンカ(午前花)」はなさそうですが・・・)。こちらもその名の通り、昼頃から咲き始めます。

Sep/8/2024


オクラ(okra)」の花です。アオイ科トロロアオイ属の草本で、花径は10cm前後、草丈は1.5m程でしょうか。果実は、(どなたもよくご存じのように)食用になります。淡い黄色の花が、何んともいえず可愛らしいですね。同属のトロロアオイ(黄蜀葵)ワタ(綿,棉,草綿)などのワタ属の花は、どれもよく似ています。

Aug/25/2024


カラスウリ(烏瓜)」の雄花です。白い五弁花、何んともみごとな形ですね。ただ、あまり目にする機会は少ないかもしれません。何しろ、暗くなってから花開き、夜明け前には萎(しぼ)んで、日中は蕾のようになっています。秋には卵のような形の実が成ります。かなり大きめの卵、といった感じでしょうか。初めは緑色で、スイカ(西瓜)のような縞(しま)があり、次第に黄熟して、更に赤熟します。とても可愛らしい。

Aug/11/2024


キバナコスモス(黄花秋桜)」です。「コスモス(秋桜)」に先駆けて咲き始めます。「キバナコスモス(黄花秋桜)」と「コスモス(秋桜)」は、どちらもキク科コスモス属に属し、姿も良く似ていますが、別種です。
見分けるときは、「花冠(かかん、花びら全体)」中央の「管状花(かんじょうか)」を見ます。「キバナコスモス(黄花秋桜)」は高く突き出ますが、「コスモス(秋桜)」はほぼ平(たい)らです。それよりも見分けやすいの葉です。「コスモス(秋桜)の葉)の葉は全裂して糸のように細く、「(キバナコスモス(黄花秋桜)の葉」はそれよりもやや幅広です。
どれも可愛らしく、秋を感じさせてくれる花ですね。これから暫くは楽しめます。色や姿の種類が豊富です。「コスモス・キバナコスモス品種図鑑」をご覧ください。

Jul/28/2024


キキョウ(桔梗)」の花です。漢名も「桔梗」で、「キキョウ」の名は、この「桔梗」を「キチコウ」「キチキョウ」と呼んだことによるとされます。端正な花ですね。色も美しい。根は「桔梗根キキョウコン」と呼ばれ、中国・韓国・日本などでは咽喉(のど)や気管支などの治療薬として利用されます。初めて知ったのですが、韓国では根を「トラヂ도라지」と呼び、食用とするそうですね。

Jul/14/2024


ニラ(韮,韭)」の花です。六弁の真っ白な花です。とても美しい。葉は独特の味や食感で、よく料理に使いますが、最近、花も食べられることを知りました。蕾(つぼみ)の状態であれば、美味しいらしいですが、なかなか手に入りませんね。「ニラ(韮,韭)」は別名を「フタモジ(二文字)」といいます。これに対して「ヒトモジ(一文字)」があり、これは「ネギ(葱)」の別名です。これは「女房詞(にょうぼうことば)」で、室町時代ごろから宮中奉仕の女官が主に衣食住に関する事物について用いた一種の隠語的なことば(【広辞苑】)、だそうです。面白ですね。

Jun/16/2024


オオバギボウシ(大葉擬宝珠)」です。別名を「トウギボウシ(唐擬宝珠)」といいます。「擬宝珠」は手摺(てすり)などの両端の柱の頭に取り付けられる飾りで、ネギ坊主のような形をしています。「ギボウシ」の蕾(つぼみ)が、この「擬宝珠」に似ていることから名付けられたといわれます(ふむ、似ている、か?… まぁ、似ている、かもしれない…という感じですが…)。淡い紫色が花が可愛らしく、何より大振りの葉が、特に斑入りの葉が、その形といいとても美しいです。とりわけ雨に濡れた葉は、一見の価値があります。

Jun/16/2024


ユキノシタ(雪の下)」です。上の三弁は0.5cm程で濃いピンクの斑点があり、下の二弁は1.5cm程で純白、足を開いたような形に伸びます。直立した花茎から多くの花茎(かけい)を伸ばし、その先に花をつけます。上の三弁は小さいので、離れて見ると白い花のように見えるかもしれません。ですが、近付いてよく見ると、花弁(かべん)蕊(しべ)の形といい、色合いといい、これがとても美しい花です。機会があれば、是非ご覧いただきたい花の一つです。

Jun/2/2024


ビヨウヤナギ(未央柳,美容柳))」です。大変美しい黄色の五弁花です。それにも増して、たくさんの雄蕊(おしべ)がこんもりと立ち広がるさまが、なんともいえず繊細で可愛らしいですね。大変良く似た花に「セイヨウキンシバイ(西洋金糸梅)」があります。見分ける際には、雄蕊の数(ビヨウヤナギよりもセイヨウキンシバイの方がかなり多いです)と雄蕊の先の色(ビヨウヤナギfは黄色で、セイヨウキンシバイは赤味が強いです)、花の付き方(ビヨウヤナギは茎の先が分枝しその先に花を付けますが、セイヨウキンシバイは茎の先に一花です)などを参考にして下さい。

May/19/2024


トキワハゼ(常磐黄櫨,常磐爆))」です。優しい紫色をした可愛らしい唇形花です。下唇(かしん)は白から紫まで濃淡差があり、春から初秋まで咲き続けます。花は「サギゴケ(鷺苔)」にとても良く似ていますが、「サギゴケ(鷺苔)」の花期は春だけです。また、「トキワハゼ(常磐黄櫨,常磐爆)」は茎が「サギゴケ(鷺苔)」に比べて長く直立しますが、「サギゴケ(鷺苔)」は地を這(は)うように横に広がり、茎はあまり高く立ち上がりません。

May/5/2024


アメリカフウロ(亜米利加風露)」です。花径が7mm前後の薄いピンクの五弁花、可愛らしい花です。この実が大変面白い形で、始めは緑色ですが、次第に黒くなり、それにつれて萼(がく)が赤くなります。花よりも、花後の方が目に付きやすいかもしれませんね。「アメリカフウロの実」です。

Apr/21/2024


ヘラオオバコ(箆大葉子)」です。葉が箆(へら)状であることからの名ですが、箆に見えないこともないけど、まあ、箆にも様々な形のものがありますから、ね、というのが印象です。面白いのは、花穂(かすい)の下から、放射状に花を咲かせ、次第に上に向かって咲き進むことです。これが大変几帳面で、とても可愛らしい。咲き終わったところは褐色になり、これから咲く部分は緑色です。オオバコ科オオバコ属の植物です。

Apr/7/2024


コブシ(辛夷)」です。高木で、そこに数知れない白い花を咲かせるさまは、とても美しいです。春を感じさせてくれますね。「モクレン(木蓮, 木蘭)」と同じモクレン科モクレン属の植物で、「ハクモクレン(白木蓮)」とよく似ていますが、花びらの数が「コブシ(辛夷)」は6枚、「ハクモクレン(白木蓮)」は9枚(但し、内3枚は蕚(がく)だそうです)です。

Apr/7/2024


セイヨウアブラナ(西洋油菜)」です。「ナノハナ(菜の花)」と呼ばれます。ただ、正確にいうなら、「ナノハナ(菜の花)」は、や「セイヨウアブラナ(西洋油菜)」のアブラナ科アブラナ属の植物の「花」を指します。また、これら「アブラナ(油菜)」の名は、油(あぶら)が採れることによるもので、その油を「菜種油(なたねあぶら)」と呼びます。黄色い花が続きましたが、春に似合う花色ですね「アブラナ(油菜)」。

Mar/10/2024


ミツマタ(三椏, 三叉)」です。枝の先が三つに分かれ伸びて、その先に花を付けことから「ミツマタ」の名があります。樹皮は紙の原料として利用される他、薬用としても利用されるそうです。黄色(山吹色)の四弁花ですが、これは花ではなく蕚(がく)なのだそうですね。オレンジ色の「ベニバナミツマタ(紅花三椏, 紅花三叉)」もあります。こちらも大変美しいですよ。

Feb/25/2024


フサアカシア(房アカシア)」です。とても美しい球状の黄色の花が、房状に咲きます。高木で、葉は緑色です。葉が銀色の「ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)」もあります。どちらも「ミモザ(Mimosa)」と呼ばれますが、Mimosa はマメ科オジギソウ属の学名の学名で、「フサアカシア(房アカシア)」「ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)」はマメ科アカシア属です。

Feb/11/2024


ミチタネツケバナ(路種漬花)」です。アブラナ科特有の四弁花、真っ白で美しいです。ただ花径は2mm程で、見つけにくいかもしれませんね。草丈も花径もやや大きめの「タネツケバナ(種漬花)」があります。開花期がほぼ同じで、見分けにくいですが、大きいか小さいか、です。いい加減かと思われるかもしれませんが、・・・。

Jan/28/2024


カンツバキ(寒椿)」です。「ツバキ(椿)」の名がありますが、「サザンカ(山茶花)」の一品種で、花びらが一枚ずつ散ります(椿は花びらがばらばらにならずに散ります)。一般的に樹高が低く、花はやや小ぶりで、道沿いのフラワーポットに植えられているのを見掛けます。優しいピンク色の花です。

Jan/14/2024


ソシンロウバイ(素心蝋梅)」です。蝋(ろう)のような質感の黄色の花を咲かせます。寒い季節にほっとするような色合いで、とても可愛らしいですね。「ソシン」は花びら全体が黄色で、中央が茶褐色にならないことを指す名です。これに対して、花びらの中央が濃い褐色になるものを「ロウバイ(蝋梅)」といいます。



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